異常な暑さが続く今夏、家電量販店の「ビックカメラ新宿西口店」では、バラエティ豊富な手持ち扇風機「ハンディファン」が猛烈な勢いで売れている。昨年、SNSなどで話題になったことから、今年は参入メーカーが増え、売り場が賑わいをみせている。しかも、実用性のみならず、ファッション性も重要な要素になっているようだ。

デザイン性重視のハンディファンが増えてきた

 ビックカメラの広報・IR部グループ広報の高田雅人主任は、「大企業ではなく、ドウシシャやアイリバーなどフットワークの軽い企業が参入している。昨年、一つだった棚が、今年は三つに増え、加えてワゴンに在庫を乗せて店頭に出すと一日で売れていく」と、好調な売れ行きを語る。
 
昨年は一つだった棚を三つに増やし、ワゴンを追加した

 同社で主に販売しているハンディファンは充電式で、1000円以下のモデルから3000円程度のモデルまで幅広くラインアップ。羽の枚数による風量の違いや、パワー調節の有無、デザイン、機種によって異なる使い方など、さまざまなニーズに応えることができる。
 
デザインや機能が違うハンディファンを100種類ほど扱っているという

 売り場で目につくのは、果物やアイスの描かれたカバーが特徴的な製品だ。「ファッションアイテムとしても人気で、デザインにこだわった製品が登場している」(高田主任)。特に、SNSに写真を掲載して楽しむ消費者は、デザイン性を重視しているという。一部のプロ野球の球団とコラボレーションした製品も並んでいた。
 
球団とのコラボ製品のなかには、
球場とビックカメラでしか販売していない製品もあるという

 機能を重視する場合に留意したいのは、羽の多さ。羽が多ければ多いほどパワフルな風を生み出すからだ。あとは、バッテリの持続時間にも注目したい。3~3.5時間が目安になる。手で持つ他にも、首にかけて顔に風を送るタイプやスタンド付きで机の上でも使えるタイプがあり、用途や好みで選ぶことができる。

 充電済みのモバイルバッテリを同じ売り場で販売することで、急な充電切れにも対処する。「スマートフォンもハンディファンも充電するとなると、手持ちのモバイルバッテリで足りないことも考えられるので、売り場でサポートする」(高田主任)。
ハンディファン売り場に置かれている充電済みモバイルバッテリ

 ただ、ハンディファンは直接、熱中症の対策につながらないので注意が必要だ。ハンディファンは、あくまで風を送る製品。熱中症対策なら、水分補給や首の後ろに冷水で濡らしたタオルをかけるなどが有効だ。体を冷やすことが大切なので、涼しい場所に移動するのも一つの手だろう。

 高田主任は、「そのうち、ミストを出す機能を備えたハンディファンが登場してもおかしくない」と展望する。熱中症対策には、ぴったりの製品だ。ぜひ登場を期待したい。(BCN・南雲 亮平)