気象庁と大手家電流通協会は3月12日、「家電流通分野における気候情報の活用に関するセミナー」を共同で開催した。気象庁が持つ気温変化のビッグデータと、協会に加盟する家電量販店の販売データを付け合わせて、販売予測や在庫の最適化などに生かせないかを検証している。気象庁では、新たな機能として2019年6月から「2週間気温予報」の公表を開始する。

19年6月から公表を開始する予定の「2週間気温予報」

 2週間気温予報は、2週間先までの最高・最低気温の予報データで、毎日14時30分に更新して提供する予定だ。気象庁は、約10年前から「異常天候早期警戒情報」として2週間先の異常気象があった場合の情報を毎週月曜日と木曜日に発表していたが、2週間気温予報によって毎日更新されるようになり、より精度が高くなる。

 昨年度まで、気象庁と大手家電流通協会は、この気温予報を活用して、石油ファンヒーターやエアコンなどの販売数と気温変化の関係性を検証してきた。例えば、16年と17年の販売数と平均気温の推移を重ねてみると、気温が下がった時に石油ファンヒーターの販売が伸びることなどが分かった。家電量販店では、2週間先に気温が低下すると予測し、本部から現場の店舗にPOP掲示などの販促に役立てた。
 
セミナーでは気温変化と販売数の変動について意見交換が行われた

 大手家電流通協会の加盟企業からは、気温予報が「倉庫から店舗への配送量調整」といった在庫管理や店舗スタッフの最適な配置や販売機会ロスの削減に生かせたという声があがっている。また、店頭における販売促進のほか、ウェブチラシやSNSを使った販売促進、エアコン設置工事のスケジュールの調整、販売店舗間での在庫調整などで活用できるといった意見が出た。

 気象庁では、家電製品協会(AEHA)とも連携してメーカーによる気象のビッグデータ活用方法について意見交換を進めている。