2017年6月に創業したベンチャーの600(社名)が、オフィス内で食料品や日用品を自動販売する「無人コンビニ」事業を展開している。冷蔵ケースとRFID(無線ICタグ)、決済端末を組み合わせた販売機を企業内に設置し、オフィスで必要とされるさまざまな小型商品を無人で提供する。3月28日・29日に東京ビッグサイトで開催されたスタートアップ企業のイベント「Slush Tokyo 2018」でデモ機を展示した。

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600が提供するオフィス内設置を想定した無人販売機

 同社では、企業の従業員が休憩時間中、食事や買い物のために外出する時間のムダに注目。コンビニエンスストアへ行って買い物をするだけでも、高層オフィスでエレベーターが混雑しているような場合、休憩時間の多くを費やしてしまうことがままある。また、社内に設置した自動販売機で飲み物や菓子などを販売する企業もあるが、商品の種類が限られるため、従業員の要望に十分応えられないことがある。

 600の提供する販売機は、RFIDで商品を自動的に識別する機能を備えており、内容量の範囲で商品数に制限がないのが特徴。クレジットカードを決済端末に通すとドアが開くので、商品を取り出してドアを閉め、備え付けの画面で購入内容を確認するだけで買い物が完了する。商品へのRFIDの貼り付けや補充は600が行う。商品補充は最低週2回を保証している。

 入荷を希望する商品はLINEメッセージで利用者が直接600に伝えることが可能。飲み物や菓子、インスタント食品、文房具のほか、花粉の季節にはマスクを販売するなど、コンビニエンスストアで取り扱われるようなさまざまな小物商品をカバーする。現在のところ弁当や酒類は営業許可の関係で扱うことができないが、今後対応していく予定。オフィスで求められる商品を見極めるため、現在のところ商品補充は外部業者には委託せず、600が自社で行っている。

 初期費用は25万円、月額使用料は5万円。総務担当者の業務削減や、従業員の仕事の質を高められることをメリットとして訴求する。現在は都心のIT企業数社で導入されており、今後初期ユーザーの反応をみながら導入先を拡大する。社名の「600」は、1台の販売機で取り扱える商品が最大約600種類であることから名づけた。(BCN・日高 彰)