「この日が来るのを夢見てきた」――2015年6月にソフトバンクの孫正義会長 兼 社長の紹介で、センセーショナルに登場した人型ロボット「Pepper」。店舗やオフィスの窓口に急速に普及し、もはや日常の見慣れた光景になりつつある。当初は顧客も興味をもってコミュニケーションをとっていたが、最近は、隅で暇を持て余していることも多いような気が……。現場では「どのように運用したらよいか分からない」という声も聞こえる。もっとPepperを活躍させるにはどうしたらいいのか。開発に携わったソフトバンクロボティクスの蓮実一隆氏と角田友香氏が運用テクニックを教えてくれた。

取材・文/大蔵 大輔、写真/瀬之口 寿一

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あなたの店のPepperは活躍してますか?
開発者が教える貢献度アップの運用術


◇想いを語る人
 
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左からソフトバンクロボティクス コンテンツマーケティング本部 取締役本部長 蓮実 一隆氏、
事業推進本部 事業企画統括部 事業企画部部長 角田 友香氏

(1)コスチュームで役割を明確に

 専用のユニフォームやステッカー「ロボデコ」は、単にPepper を愛でるためにあるのではない。見た目で役割をはっきりさせるという狙いもある。「ホテルマンの恰好をしているからコンシェルジュだな」といった具合に、顧客の理解を促し、コミュニケーションにつなげることができる。
 
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ホテルコンシェルジュの衣装を身にまとった人型ロボットPepper

(2)新登場! 自動会員登録用アタッチメント

 今秋にローンチを予定しているPepper 専用の自動会員登録用アタッチメント。免許証やマイナンバーカードをすばやく読み取り、会員登録や身分証明の効率化に貢献する。「人に見せるのは心配だけど、ロボットなら」というケースも多いらしく、精神的ハードルを下げる効果もあるとのことだ。
 
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アタッチメントはアームに装着。頭部のカメラで文字を読み取る

(3)販売スキルをPepperにも適用

 一般の販売員なら、できるだけ具体的に顧客にメッセージを発信するのはあたりまえ。それはPepper にもあてはまる。「もっと長く会話できればという声もあるが、接客は時間をかけすぎると離脱率が増すのはPepper でも同じ」。できるだけ短いスクリプトを設定した方が結果は出る。
 
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店舗で接客するPepper。一般の販売員のテクニックはPepperにも応用可能だ

<詳細記事>
意外と知らないPepper開発秘話、最初の名前は「太郎」だった?
https://www.bcnretail.com/market/detail/20170920_43491.html

※『BCN RETAIL REVIEW』2017年10月号から転載