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<家電ANALYSYS>家電の自動化・ロボット化、掃除機以外にも波及?

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2017/06/19 13:52

 AIやIoTの進化で、さまざまな製品の自動化が進むとみられている。アイロボットジャパンが6月に発表した調査結果によると、「家事を自動化できるなら、何を任せたいと思うか」という問いに対して、63.0%が「掃除」と答えた。アイロボットのルンバは、近未来の家電として、われわれが夢見ていたロボット掃除機をひっさげ、新たな市場を開拓した。


 自分で動いて部屋を掃除し、終わると充電ステーションに戻る様はまさにロボットそのもの。外出している間に掃除をさせるという使い方も増えているという。しかし、掃除以外は、意外に自動化されていないことに気づく。自動化したい家事の2位は「食器洗い」で、3位は「洗濯」だった。

左上から、ロボット掃除機の人気の火付け役「ルンバ」の最上位モデル「ルンバ980」、
床拭き掃除ロボット「Braava jet 240」、
業界最小サイズを謳う日立アプライアンスの「minimaru RV-DX1」

 食洗機の歴史は古く、パナソニックが国内で初めて食器洗い乾燥機の生産を始めたのはなんと1960年だという。「全自動洗濯機」はどこにでもあるあたりまえの家電だ。

 今求められているのは、もう一歩踏み込んだ「自動化」だ。185万円で予約開始を始めた全自動洗濯物たたみ機「ランドロイド」は、その一段上の自動化の一端を示す好例。「やっといてね」で済む、作業をまるまるお任せできる家電が、近未来のホームオートメーション市場を賑わせることになるだろう。
 

見本市会場ではいつも人だかりが絶えない洗濯物自動折り畳み機「ランドロイド」

 洗濯機はたんすと合体し、食洗機は食器棚と一体化する。考えてみれば、まだまだあっと驚く自動家電はいくらでもできそうだ。AIとIoTの組み合わせがそのエンジンになる。(BCN チーフエグゼクティブアナリスト 道越一郎)

※『BCN RETAIL REVIEW』2017年7月号から転載