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<STORE STRATEGY・店舗のこだわり>渋谷ロフトの「&home」の狙いとは?

店舗

2016/08/26 18:00

 ロフトの売り場づくりのこだわりは、「何かある」「きっとある」という顧客の期待感に応える点にある。「何かある」とは、店舗に行けばワクワクするような新しい発見があること、「きっとある」とは、そのカテゴリの品揃えに抜かりがないことだ。

・<渋谷ロフト流の空間作り>から読む

ロフトの商品部商品開発部の八木宏規 部付部長
 

フロア入り口は嗜好品でまとめる

 ロフトの商品部商品開発部の八木宏規 部付部長は、渋谷ロフトの顧客層の特徴について「感度が高く、流行ものに敏感なアンテナを張っている層が多い」と語る。「&home」の売り場では、そうした顧客層に対応して、フロアに入ってすぐのコーナーに嗜好品を並べている。

 例えば、「食」のスタイル別に展示する3階では、コーヒーやお酒、お茶、ティー、スープなどから入っているのがポイントだ。奥に行くにつれて、関連する食器やグラス、雑貨などが広がる。

 この狙いについて八木氏は「通常のキッチンコーナーなら鍋や釜などを並べるだろうが、今の若い人はカフェで勉強したり本を読んだり、バルで友達と過ごしたりする。つまり、趣味や嗜好性の高い空間で日常生活を送っている。コーヒーなどの嗜好性の高いものが最初に目に留まるように意識してる」と語る。
 

若い人のライフスタイルに合わせてお酒など嗜好性の高いものを展示
 

奥にお酒に関するグラスや雑貨などのコーナーが続く

 鍋などの道具についても、最近のキッチンは昔の台所と違って、オープンになっている。鍋や釜であってもデザイン性や色彩が重視される。キッチン家電などは、食卓にそのまま出してもおかしくない、「魅せる」をキーワードしたアイテムでまとめている。
 

キッチン家電はカラフルでデザイン性の高い商品が並ぶ
 

奥の壁面にメーン導線

 通路幅は、壁面の奥に行くほど広い。「お客様にフロアの奥まで入って見ていただきたいので、奥に進んでいくほど回遊性の高い幅の広い通路になっている。一番奥の壁面に、一番広いメイン導線を確保している」と八木氏は語る。
 

奥の壁面に一番広いメイン導線がある

 ブックディレクターと毎月テーマを決めながら書籍の構成を変えるブックタワーのほかにも、渋谷ロフトの「&home」ならでは仕かけが散りばめられている。(BCN・細田 立圭志)

・動画インタビュー<担当者に聞く『店舗のこだわり』>