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【アウトレット・リユース】ヨドバシカメラ アウトレット京急川崎、いい物を安く買いたいユーザーが増加

オピニオン

2016/11/28 12:00

 家電のジャンルでもアウトレット・リユース市場が拡大している。ヨドバシカメラ マルチメディア京急川崎の跡地に2004年3月にオープンしたヨドバシカメラアウトレット京急川崎は、ワンフロアながら約6854m2の広い売り場に、全国のヨドバシカメラから集められた展示品アウトレットを並べる。割合は7割がアウトレット品、3割が新品で、主要ジャンルは家電、AV、PC、カメラなどだ。

■アウトレット・リユース家電を解く<家電アウトレット>


 田村益巳店長によると、売り上げは好調で、販売金額前年比は約130%だという。その要因が顧客の意識変化だ。「以前は、安い商品を安くという意識があったようだが、最近はいい物を安く買いたいというニーズに変わってきた」と話す。アウトレットのなかでも、いい品があると認知されてきたということだ。また、中古ではなく店頭展示品からなるアウトレット品のため、「出所がしっかりしているので、安心して購入できる」というメリットもある。
 

ヨドバシカメラアウトレット京急川崎

 アウトレットならではの苦労といえば、仕入れのコントロールだ。通常店舗でのシーズンが過ぎないと回ってこないうえ、数が予測できない。どの商品がどのぐらい届くのか、直前にならないと分からないので、販売計画が立てにくいという。例えば、年末年始にキャンペーンを展開したくても、商品が届いてから計画を立てることになる。

 とはいえうまく回転させるコツはある。商品で売れて空いてしまったスペースを別の商品が埋めるのと同様、仕入れが少ない商品はスペースを縮小し、逆に多い商品は拡大する。「売り場のレイアウトは毎日変わる。すると来店するたびに売り場が変わるので、お客様は宝探しのような感覚になる」と田村店長は話し、顧客の来店頻度が増すことにつながっているようだ。
 

ヨドバシカメラ アウトレット京急川崎 田村益巳店長

 「最近では、仕入れのタイミングをみて来店するお客様が増えている」と話す田村店長。ヨドバシカメラでのアウトレットの取り扱いは拡大しており、新宿西口店にもアウトレットコーナーができ、ヨドバシAkibaのオーディオコーナーでもアウトレット品の展示を行っている。(BCN・山下 彰子)
 
※『BCN RETAIL REVIEW』2016年12月号から転載