動き始めたパソコン市場、消費増税とOSのサポート終了が後押し

アナリストPOSデータ分析

2019/09/21 18:30

 デスクトップPCとノートPCを合わせたパソコン市場は、2019年10月の消費増税や20年1月のWindows 7サポート終了に向けた駆け込み需要の始まりが、家電量販店・ネットショップの実売データを集計する「BCNランキング」から明らかとなった。過去3年の販売台数を週単位で比較して、いつから需要が高まっているのか。また、消費増税前後の平均単価の動きを前回の増税時と比較した。


 17年1月第1週のパソコン全体の販売台数を「100.0」とした指数をもとに、週の動きを見ていく(図1)。一年間の台数指数の動きは、12月の年末商戦から市場は拡大し、年をまたいだ1月第1週の年始商戦でピークを迎える。この年末年始以外では、年度末の3月、ゴールデンウィークを含む5月第1週にも市場は拡大しており、季節変動が読み取れる。しかし、19年は前年、前々年とは異なる動きがあらわれた。6月第2週以降の指数は過去2年を上回り、直近の9月第1週では61.7を記録。年度末商戦(3月第4週)の61.4やゴールデンウィーク(5月第1週)の61.6を超えていることが分かった。

 OSのサポート終了に向け、今後も台数指数は高い水準で推移する可能性は高いが、消費増税の影響もあるため、6月から続く高水準での勢いが削がれる恐れもある。
 

 消費増税に大きく関係する平均単価の動きを、前回の増税時と比較してみた(図2)。まず前回の動向をみると、増税6カ月前から平均単価は上昇基調であることが分かる。途中、年末商戦時の特価商材などの影響で瞬間風速的に1万円近く下落したが、14年3月第2週の9万8800円がピークとなった。しかし、増税前に下落へと転じ、14年9月最終週には9万円を切る水準となっている。同様に今回も増税6カ月前からの平均単価の動きをみると、19年4月第1週は10万9500円。7月のボーナス商戦に単価は下落したが、それ以降は上昇を続け、9月第1週は11万600円に達した。今後、前回と似通った値動きが続くとすれば、平均単価は下落に転じる可能性もある。

 消費が冷え込んでいる現在、増税前の駆け込みで需要は喚起されるのは当然だが、それも一過性の現象となるだろう。パソコンの買い替えが必要であれば、増税前に購入するのが賢明だ。


*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。