2026.10.20 17:00

生活

機械苦手派の生成AI利用に「あえての音声」? シニアと音声AIの意外な相性 お悩み相談や雑談も会話モードの方が楽

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 「生成AIって難しいんでしょ?」「私もチャッピーちゃんと話してみたい!」。親世代や祖父母世代から、生成AIについて聞かれることが増えてきた今日この頃。

 興味はあっても、機械に慣れていない人にとってはいざ使うとなると「どうやって使えばいいの?」と戸惑ってしまうことも。そんなときは、文字を入力するよりも、まずはスマートフォンに“話しかける”ところから始めてみるのがいいかもしれません。
 
スマホに“話しかける”ところから始めてみるのもいいかも!

 音声を介したやりとりであれば、検索ワードを考える必要も、長い文章を入力する必要もありません。普段の会話と同じようにスマートフォンへ話しかけるだけだから、生成AIとの距離もぐっと縮まりそうです(フリーライター・仙水ろっか)。

母の周りで増えている? AIと「喋る」マダムたち

 生成AIというと、PCやスマートフォンで文字を入力して使うイメージが強いもの。筆者自身も、仕事でもプライベートでも、基本的にはキーボードから文字を入力しています。

 そんな中、還暦オーバーの母から聞いて驚いたのが「最近、お友だちがAIとしゃべっているらしいんだけど……」という話。なんでもスマートフォンに向かって「声で」質問をして、AIの返事を聞き、また返事をする。まるで電話をするような感覚で、生成AIを使っているというのです。
 
スマホで生成AI 電話をするような感覚!?

 チャットでのやり取りに慣れている私からすると、「わざわざ音声モードで話さなくても、文字を打ったほうが早くない?」と思ってしまいます。でも、親や祖父母にスマートフォンの使い方を教えた経験がある人なら、小さなキーボードで文章を入力すること自体が、意外と高いハードルになることもわかるはずです。

 入力に時間がかかったり、漢字変換でつまずいたり、「ちゃんと伝わる文章になっているかな」と考えてしまったり……そう考えると、普段どおり声に出して話すほうが、むしろ自然なのかもしれません。

「検索ワード」を考えなくていいからラク

 音声で生成AIを使うメリットは、単に文字を打たなくて済むことだけではありません。普段、インターネットで調べものをするためには、知りたいことを一度「検索ワード」に置き換える必要があります。

 例えば、親から「炊飯器の内釜がちょっと剥げてきたんだけど、このまま使っても大丈夫なの?」と聞かれたとします。自分で検索するなら、「炊飯器 内釜 剥がれ 使える」などと、検索しやすい言葉に変換しますよね。

 しかし、インターネットに慣れていない人にとって、この「変換」が結構なハードルになる様子。検索窓に長い文章を入れてしまい、なかなか思うような情報に辿り着けない、なんてことも。

 生成AIとのやり取りなら、「炊飯器の内釜が少し剥げてきたんだけど、まだ使える?」「もう5年くらい使ってるから、買い替えどきかな?」「買い替えるなら、何を見て選べばいい?」など、会話ベースで知りたい情報にアクセスすることができます。

 音声でのやり取りだと、「ラグが気になる」という人もいるかもしれません(最近は技術も発展しているとはいえ、筆者がまさしくそうでした……!)が、実際に“そろそろシニア”な母に使ってみてもらったところ、特に気にならない様子。「けっこう便利じゃない」と好感触でした。

初めての生成AIならまずはスマホアプリから

 親や祖父母に生成AIを勧めるとき、最初からたくさんの機能を説明すると、混乱のもとになることもあります。個人的には、PCのブラウザよりも、スマートフォンのアプリから始めてもらうのがおすすめです。

 最初にアプリのインストールやログインを手伝って、「このアプリを開く」「ここを押して話す」というところまで一緒にやってみる。一緒に使ってみるのが、もっともわかりやすいと思います。

 例えばChatGPTなら、アプリを開いてメッセージ欄にある「音声」のアイコンをタップ。初回はマイクの使用などを許可し、好みの音声を選んだら、あとはそのまま話しかけるだけです。
 
アイコンやウィジェットをホーム画面に置いておくと便利です

 iPhoneであればホーム画面にウィジェットを置いておき、「マイクボタンをタップするだけ」の状況にしておくのもおすすめです。

 ここで使いたいのは、話した内容を文字に変換するだけの「音声入力」ではなく、AIからの返事も声で聞ける「会話モード」。一度始めてしまえば、基本的にはスマートフォンに向かって普段通り話すだけでやり取りできます。
 
秋らしく栗ごはんの相談をしてみました。
なかなかスムーズです

 生成AIにはいろいろな機能がありますが、全部覚えてもらおうとすると、かえって難しく感じてしまうことも。筆者もざっくり説明した後で、母から「結局、このボタンで話せばいい?」と総括されました。まさしく、「話したかったら、このボタンを押して話しかけてね」でじゅうぶんな様子でした。

一緒に伝えたいのが「AIだけで決めない」こと

 便利な生成AIですが、親に使い方を教えるなら、注意点もセットで伝えておきたいところ。

 生成AIは、いつでも正しいことを答えてくれるわけではありません。もっともらしく間違った情報を答えてしまう「ハルシネーション」を起こすこともあります。

 特に病気や薬についての判断、お金や契約、大きな買い物などは、AIの答えだけで決めないこと。「大事なことは、最後に病院や公式サイト、家族にも確認してね」と最初に伝えておけば安心です。
 また、アプリの導入を手伝う際に、カスタム設定で「体のことや金銭に関する相談は、必要に応じて、応答の最後に家族への相談を促して」と指示しておくのもいいかもしれません。

「使ってみたい」は大きなチャンスに

 生成AIをはじめとするAI技術は、これからますます身近なものになっていきそうです。「難しそう」と敬遠していた人が、「ちょっと使ってみたいかも」と興味を持ったなら、それはかなりよいタイミング。最初から使いこなそうとせず、まずは話しかけるところから少しずつ慣れておけば、日々の暮らしで役立つ場面も増えていくかもしれません。
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仙水 ろっか

Rokka Sensui

フリーライター。報道系メディアでの執筆を主軸に、家電・IT分野のレビュー記事や生活情報系コンテンツも手がける。デジタルガジェットやネットカルチャーの動向も継続的に追い、近年はアナログ造形から3Dモデリングに挑戦。デジタルとアナログを横断したものづくりを実践中。

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