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無印良品の「発酵ぬかどこ」は、初心者でも簡単に美味しい「ぬか漬け」がつくれる逸品

レビュー

2023/02/27 12:00

 ぬか漬けといえば発酵大国である日本が誇る伝統食である。毎日の食卓に欠かせない人や、好きでよく食べている人も多いのではないだろうか。筆者も、ぬか漬け好きの一人である。今回友人の勧めもあり無印良品の「発酵ぬかどこ」を試したところ、世間の評判通り、簡単かつ失敗のない素晴らしい逸品であることを実感した。

無印良品の「発酵ぬかどこ1㎏」(890円)(筆者撮影)

(1)無印良品の発酵ぬかどこは何が違うのか

 それまで筆者は、自宅で一からぬか漬けをつくろうと思うと道具や材料を揃えたり、毎日かき混ぜたりする必要があるためにぬか漬けづくりに挑戦できずにいた。過去に母や友人から「ぬか漬けを家で作るのは手間がかかる」「ぬか床を腐らせてしまった」というネガティブな話を数多く聞いていたこともあり、筆者の脳裏にはぬか漬けイコール上級者向けというイメージが残っていたのだ。

 そんなときに、友人の勧めで無印良品の「発酵ぬかどこ」を使ってみたところ、「ぬか漬けってこんなに簡単に美味しくつくれるものなのか」と衝撃を受けた。どうしてもっと早くから使わなかったのだろうと後悔したほどである。これで毎日、健康的で美味しいぬか漬けライフを満喫できそうだ。

 無印良品の発酵ぬかどこは、通常のぬか床づくりで必要かつ難しい工程がすでに行われているため、初心者でも簡単に失敗なくつくれるようになっている。

 主な理由として三つのポイントがある。

1-1 保存容器を別に用意する必要がない

 通常、ぬか漬けをつくる際は保存容器が必要となるが、無印良品のぬかどこは密封できるチャック付きの袋となっているため別の容器は不要である。

 しかも、袋は自立するため、冷蔵庫のドアポケットの隙間に保管できるのも大変助かる。

1-2 発酵させる必要がない

 通常、ぬか漬けをつくるには、必要な材料を合わせて発酵させるぬか床づくりからスタートしなければならない。

 この発酵させる工程がかなりの手間で、捨て漬けといって野菜の芯など捨ててしまう部分を漬けてはぬかをかき混ぜるという作業を何回か繰り返し行う。

 無印良品のぬかどこは、その面倒な工程が済ませてある。なんとも優秀ではないか。

1-3 かき混ぜるのは1週間に一度で良い

 ぬかどこには乳酸菌や酵母など体に良いとされる成分が含まれている。かき混ぜることでこの成分のバランスを整えた美味しいぬか漬けがつくれるため、通常は1日に1回程度かき混ぜる必要がある。

 忙しい日々が続くと、このかき混ぜ作業を忘れてしまったりしてぬかを腐らせてしまう。滅入って挫折してしまうことも多々あるのだ。

 無印良品の発酵ぬかどこは、毎日のかき混ぜが不要で、1週間に1回程度のかき混ぜで良い。1週間に1回であれば、忙しい人でもプレッシャーなく気楽に続けられるだろう。
 
ビール酵母が入っている(筆者撮影)

 原材料を確認するとアミノ酸やビタミンが豊富なビール酵母も入っていた。一般的なぬかどこの材料に加え、ビール酵母が含まれているという点も、無印良品の発酵ぬかどこならではと言える。

(2)無印良品のぬか漬けのつくり方

 発酵ぬかどこの袋の裏面には、つくり方が丁寧に書いてある。どのくらいの大きさに野菜を切ったら良いか、どのくらいの時間漬けたら良いかも、イラスト入りで分かりやすく書かれてるため初心者にも安心だ。

 これなら全くぬか漬けづくりの工程を知らない人でも、迷うことなく始められる。
 
初心者にもわかりやすい説明書きがある(筆者撮影)

 つくり方は驚くほど簡単で、ぬか漬けにしたい野菜を選んで適当な大きさに切った後、ぬかどこの袋に入れて冷蔵庫の中に保管して漬ければ良い。

 それだけでぬか漬けができるとは、あまりにも簡単すぎて「本当にぬか漬けができるのだろうか」と正直疑ってしまった。
 
キュウリ、白菜、人参、大根、キャベツ、ゆで卵を漬けてみた(筆者撮影)

 楽しみと不安少々の記念すべき1回目のぬか漬けは、王道の野菜たちに加えて口コミで評判の良かったゆで卵を漬けてみることにした。
 
ぬかの柔らかい感触が心地良い(筆者撮影)
 
野菜を漬ける作業も楽しい(筆者撮影)

 発酵ぬかどこの袋を開けると、ぬか独特の香りが漂ってきて楽しみが倍増した。野菜をぬかに埋めるようにして漬けていく。
 
美味しいぬか漬けが完成(筆者撮影)

 夜に漬けてから待つこと12時間。野菜によってはまだ時間が足りないものもあるが、待ちきれずに少し早めに取り出した。

 野菜に付着したぬかをサッと水で流し一口大に切って盛り付けてから家族で食べてみると、家族全員一致で「これは美味しい」という感想が上がった。

 初めてぬか漬けを食べた子どもも「美味しい、おかわり」と言い、普段苦手でなかなか手を付けない人参もむしゃむしゃと食べたのには驚いた。

 どの野菜も美味しく、初めて食べたゆで卵のぬか漬けも期待以上に美味であり、燻製に似たような香りは酒のつまみにも最高だ。

 筆者は、次にチーズも試してみたいと企んでいる。
 
大根の辛味とマッチして美味しい(筆者撮影)

 初回に漬ける際は、野菜から水分が出ていない状態のためしょっぱい可能性もある。好みもあるが、少し漬ける時間を短めにするのがおすすめだ。

 筆者は待ちきれず早めに食べたのだが、逆にそれがちょうど良い塩梅だったようで、2回目以降は野菜から水分が染み出てきたので通常の漬け時間でベストだった。

(3)発酵ぬかどこを長く美味しく保つコツ

 発酵ぬかどこを使用したぬか漬けづくりは野菜を漬けるだけのシンプルで簡単だが、美味しさや良い状態を長く保つためにちょっとしたコツがある。

・毎日のかき混ぜは不要だが、1週間に一度はよくかき混ぜる
・野菜から出た水分は清潔なペーパータオルなどで拭きとる
・冷蔵庫に入れて漬ける
・他社製品のぬか床やいりぬかを追加しない

 いずれの項目も特段に難しいポイントではなく、簡単に実践できるので続けられそうだ。ぬかどこはお手入れ次第で長く繰り返して使える点も、エコで魅力的である。
 
発酵ぬかどこ 補充用 250g(290円)(筆者撮影)

 何度も使っているうちにぬかが少なくなって漬けにくくなったり、漬けた野菜のうまみや酸味が少なくなったりした場合は「発酵ぬかどこ補充用」を足すことで解決できる。

 こうして継ぎ足していくだけで、手軽にいつでも美味しいぬか漬けが食べられるとは何とも素晴らしい。

(4)手軽に健康的な食生活を送れる

 「ぬか床は育てる」「ぬか床は生きている」という言葉を聞いたことはないだろうか。今回、実際に初めてぬかを触ってみてその意味が少し理解できた気がした。

 単純にぬか漬けは美味しい、体に良いからぬか漬けが好きというのはもちろんだが、それに加えてぬかを触っていると愛着が沸いてくる。

 全く何もしないで放置してしまうと腐ったりカビが生えたりと残念な結果になってしまうが、手入れ次第で期待に応えてくれて長期間楽しませてくれる。そう考えると何だか人間味に溢れているようで、かわいい存在としてずっと共に過ごしていきたいと思えてくるから不思議である。

 無印良品の発酵ぬかどこは手入れも楽なのでストレスなく続けられ、サイズも1kgと小ぶりのため一人暮らしや少人数で暮らしている家族に丁度良い。野菜不足が気になっている人や美容や健康に気を遣う人にとっても嬉しい効果が期待できるぬか漬けは、良いことづくめである。

 家で過ごすことも増えた現在、ぜひ無印良品の発酵ぬかどこでぬか漬けづくりりを始めてみてはいかがだろうか。(GEAR)
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