国際大学対抗プロコン、ICPC横浜大会で東京工業大学のチーム「tonosama」が優勝

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2023/01/06 11:01

 国際大学対抗プログラミングコンテスト「ICPC(International Collegiate Programming Contest)」の2022年度アジア地区横浜大会が2022年12月27・28日の両日、神奈川県・横浜市の横浜産貿ホールで開催された。新型コロナウイルス感染症拡大の影響で3年ぶりのリアル開催。全43チームが一堂に会し世界大会出場の切符を目指して争った。5時間にわたる抜きつ抜かれつの激戦の末、東京工業大学のチーム「tonosama」が優勝した。2位は東京大学のチーム「Time Manipulators」、3位は東京大学のチーム「KOMOREBI」がそれぞれ獲得した。優勝した東京工業大学をはじめとする上位校数チームが今年開催予定の世界大会への出場権を獲得する。

優勝した東京工業大学のチーム
「tonosama」

 今年の問題はAからKまでの11問。どの問題から解いてもかまわない。問Aは全チームが正解し、中でも東大のTime Manipulatorsが開始5分で正答。一番乗りでスタートダッシュを決めた。その後、東大のKOMOREBIが正答数を重ねリード。折り返し点を過ぎるころにはHからKまでの難問勝負に突入した。難問Jをいち早く解いたものの、手こずっていた問Gを何とか片付けた東大のTime Manipulatorsがトップを奪還。しかし、残り1時間25分で東大のKOMOREBIが問Kを正答し、Time Manipulatorsを再び逆転するなど、激しい首位争いを演じた。終盤戦で怒涛の追い上げを見せたのが東工大のtonosama。残り1時間あまりとわずかになってから、難問のK、H、Iを次々と正答。11問中9問を解き、大逆転で優勝した。
 
3人1チームで戦うICPC。
チームワーク、語学力、プログラミング力が要求される

 世界中の大学生がプログラミングで競うICPC。3人1組のチーム戦だが使えるPCは1台だけ。PCを操作する選手はもとより、残りの2名がどんな協力体制を取るかが勝利のカギを握る。プログラミング力に加えチームワークも必須だ。問題の内容は、数学の問題に近い。プログラミング力を駆使して、いかに早く多くの問題を誤答せずに解くかで優劣が決まる。国際大会のため、会場のアナウンスもスピーチもすべて英語で進行する。もちろん問題文もすべて英語。語学力も要求される。
 
閉会式でワールドチャンピオンが生まれることを心から期待すると話す
情報科学国際交流財団の理事長でICPC Boardの筧捷彦 理事長

 閉会式で、情報科学国際交流財団の理事長でICPC Boardの筧捷彦 理事長は「日本で開催するICPCのアジア地域コンテストは今回で26回目を迎えた。参加者は79大学から298チームを数え、これまでで最大の規模になった。また去る11月には、ダッカで開催されたワールドファイナルで、東京大学が3位に入りアジア太平洋地域でのチャンピオンになったことは、とても誇りに思う。近い将来、皆さんの中からワールドチャンピオンを獲得するチームが現れることを、心から期待している」と話した。
 
風船がなくなり、少し寂しくなったコンテスト会場

 コロナ禍を考慮し、今回、懇親会は開催されなかった。また世界的なヘリウムガスの供給不足を受け「風船」は登場しなかった。ICPCではこれまで、各チームのデスクに正答した問題のアルファベットをかたどった風船をつけるのが恒例になっていた。コンテスト終盤になると会場には風船があふれ、チームがどれだけ正答したかが一瞥してわかる名物だっただけに残念だ。なお、これまで日本で開催するICPCアジア地区大会のホスト校は5年にわたり慶應義塾大学が務めてきたが、次回から東京工業大学にバトンタッチされる。また、次回のワールドファイナルは、コロナ禍で開催時期が大幅にずれてしまったため、2大会分を一度に開催する計画が進んでいる。日程や場所の正式発表はこれからだ。(BCN・道越一郎)

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