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三菱電機、8年ぶりフルモデルチェンジの冷蔵庫で、内容量が大幅アップした三つの要因

新製品

2022/01/26 18:35

 三菱電機が2月25日から発売する冷蔵庫「MZシリーズ」は、8年ぶりのフルモデルチェンジとなるシリーズ。冷蔵庫の幅と奥行きはそのままで、内容量をアップさせた。コロナ禍で自宅で調理する頻度が増す一方で、感染対策から買い物回数を減らしながら1回の買い物で大量に購入したいという家庭が増えている。MZシリーズはそうしたニーズに対応する。価格はオープンで想定実勢価格(ずべて税別)は、容量602Lの「MR-MZ60H」が43万円前後、540Lの「MR-MZ54H」が39万円前後。

8年ぶりのフルモデルチェンジとなる三菱電機の冷蔵庫
「MZシリーズ」

10年前モデルと比べて「買い物かご」約2.5個分が増量

 三菱電機の新型冷蔵庫「MZシリーズ」の内容量を、幅や奥行きが同じ2021年モデル「MX57」と比較すると、602Lの「MZ60H」は30Lアップした。三菱では、スーパーなどの買い物かごが33Lなので、買い物かご1個分の容量がアップしたとする。ちなみに、540Lの「MZ54H」は2021年モデル「MXD50G」と比較して37Lアップした。
 
MZ60Hは2021年モデルより30Lアップ
 
MZ54Hは2021年モデルより37Lアップ

 さらに、買い替え対象となる10年前のG52と比較すると、MZ60で87Lアップとなり、買い物かご約2.5個分に相当するという(MZ54は125Lアップ)。

 幅や奥行きはそのままに大容量化できた背景には、次の三つの要素がある。まず、技術的なアプローチからは薄型断熱構造「SMART CUBE」がさらに進化した。具体的には、新しいウレタン原液を採用することで、断熱性能を損なうことなくウレタンの厚さを従来の42ミリから26ミリに薄型化(野菜室と冷凍室の仕切り部分の場合)。実に4割近くの薄型化に成功したこととなる。

 三菱の冷蔵庫は「全室独立構造」が特徴であることからも、断熱材の薄型化は容量アップに大きく貢献した要因といえるだろう。
 
 
新ウレタン原液の採用でウレタンの厚さを42ミリから26ミリに薄型化

「ひろびろ氷点下ストッカーD A.I.」で解凍が減らせる

 次が冷蔵室にある製氷用の給水タンクを埋め込み式の「洗える埋めちゃっタンク」にしたことで、氷点下ストッカールーム「ひろびろ氷点下ストッカーD A.I.」の容量を拡大することができた。このスペースの拡大は、一度に肉や魚を購入してもたっぷりと収納できたり、買い物回数や解凍を減らしたりするなど、生活や調理の改善にもつながっている。
 
「ひろびろ氷点下ストッカーD A.I.」の容量も拡大

 なお、埋め込み式の給水タンクと製氷皿が洗えたり、子どもでも持ち運べたりできるようにした。新製品では、タンクの水がなくなったり、なくなりそうだとセンサが予測した際、本体のタッチパネルの「給水」表示が点灯したり、スマホのアプリにお知らせが届いたりする機能を搭載しているので、子どもに給水を手伝ってもらうということもできるようになった。

 最後が、冷蔵庫の内側天井部分の傾斜をフラットな構造に変えたこと。こうした細かいデッドスペースの改良も、容量アップにつながっているのだ。
 
 

 コロナ禍で冷凍専用の小型冷凍庫が売れるなど、これまでの冷蔵庫の容量に不満を持つユーザーや、それまでは気にならなかった「容量が足りない」ということに気づくケースが増えている。三菱のフルモデルチェンジした「MZシリーズ」は、一度の買い物でできるだけ多くの食材をまとめて購入したいというユーザーの期待に応えてくれる冷蔵庫となりそうだ。(BCN・細田 立圭志)