共働き世帯が増えるいま、材料を入れてスイッチを押すだけで料理が作れる「自動調理鍋」への注目が高まっている。なかでもシャープの水なし自動調理鍋「ヘルシオ ホットクック」は、いまや時短家電の定番になっている。そんなホットクックの新モデルが9月中旬に発売された。大幅に機能が刷新されたわけではないのだが、今回は細やかな使い勝手が良くなっているそうだ。そこで、一人暮らしの筆者は1.6Lモデルの「KN-HW16F」を使ってみることにした。使いやすくなった進化ポイントを紹介しよう。

2~4人用の「ヘルシオ ホットクック KN-HW16F」の本体サイズは幅364×奥行き283×高さ232mm、
重さ約5.2kg。実売価格は6万6000円前後

注目ポイント1:保存袋を使った低温調理に対応

 これまでのホットクックは、ジッパー付き食品保存袋を使った低温調理には対応していなかった。温泉卵や豆腐など食材をそのまま内鍋に入れて加熱するメニューは作れたが「保存袋に食材を入れてじっくり低温で加熱する」使い方は推奨されていなかったのだ。これは、保存袋が浮き上がり、蒸気口を塞ぐトラブルを回避するためだった。
 
保存袋に食材を入れて低温調理するのは定番。しかし、これまでのホットクックではこの使い方は推奨されて
いなかった

 新モデルでは内鍋に水と保存袋を入れ、付属の蒸しトレイを上にかぶせることで保存袋の浮き上がりが防ぎ、オフィシャルに低温調理ができるようになった。むしろいままでこの方法で低温調理できなかったことを忘れていたのだが、これでローストビーフやサラダチキン、自家製ツナなどを気兼ねなく作ることができる。
 
上から蒸しトレイを載せることで、保存袋の浮き上がりを防ぐ。
もちろん蒸し料理する際にもこのトレイが役立つ

注目ポイント2:ユーザー目線のレシピを使った自動調理

 ホットクックの醍醐味といえば「自動調理」に尽きる。130種類の自動メニューと12種類の手動メニューを搭載するだけでなく、本体を無線LAN接続すれば「COCORO KITCHEN」レシピサービスが利用できる。

 新モデルではこのレシピサービスから、ホットクックのユーザーコミュニティ「ホットクック部」に投稿されているメニューをダウンロードして自動調理できるようになった。ホットクック部のレシピを見てみると、家にあるもので作れそうな手軽な料理が多く、さすが愛用者によるレシピだと感心した。

 実際にいくつか作ってみたのだが、どれもテレワーク中の昼食にぴったりだった。なかでもお気に入りは、「じゃがいもとピーマンのオイスター炒め」だ。フライパンでも作れる料理ではあるが、ホットクックを使えば約15分の調理中にほかのことができるうえに、焦がしたり半生だったりする心配もない。
 
「ホットクック部」のレシピから「じゃがいもとピーマンのオイスターソース炒め」を作ってみた。
内鍋に食材と調味料を入れたら、メニューを選んでスタートボタンを押すだけ
 
使う食材は、じゃがいもとピーマンだけ。ホットクックを使うためだけに食材を買うようなレシピは少ない

 かなりシンプルな料理なので、最初は「わざわざホットクックを使わなくてもいいかな?」と思ったが、こうした調理工程が少ない料理でも利便性を感じられた。炒めている最中は、必要なときだけ飛び出す「まぜ技ユニット」が食材をかき混ぜてくれるので、焦げ付くことなく、味がまんべんなく染み込んでいた。
 
カレーなどルーを使う料理も、かき混ぜユニットがあるので最初からルーを入れておけるので便利

 ほかにも、スープパスタやスイートポテトなどを作ってみたが、どれも日常的にホットクックを使えるような料理で気に入った。ホットクック部のレシピなら初めてホットクックを使うユーザーも肩肘張らない使い方を知ることができるはずだ。
 
スープパスタならパスタと具を入れてスイッチを入れるだけ。
ランチならこれくらい簡単なもので十分だ

注目ポイント3:手入れがしやすいフッ素コート内鍋

 内鍋に「フッ素コート」加工が施されたことで、汚れがこびりつきにくく、洗いやすくなった。これまでホットクックを使った際、たしかに汚れが落ちにくいと感じることがあったが、これなら心配する必要はない。オープンオムレツやじゃがいものガレットがメニューに追加されたのも納得だ。
 
ホットクック専用のフッ素コート鍋は別売りもあるので、既存のホットクックユーザーは買い替えてもいいだろう

 ホットクックは使えば使うほどいいなと思える調理家電だ。ただし「圧力調理」はできないので、時短調理よりも“調理の手間の軽減に重きを置く人”向き。内蔵メニュー数が多いことやあとからレシピを追加できることもうれしいポイントだ。毎日の献立決めに時間を使いたくない人の心強い味方になってくれるに違いない。(TEKIKAKU・今西絢美)