約100万円の音楽プレイヤー「DMP-Z1」、ソニーのSignature Series第二弾

新製品

2018/10/17 19:30

 ソニーは、10月17日、デジタルミュージックプレーヤー「DMP-Z1」を発表した。価格はオープンで、税別実勢価格は95万円前後。12月8日に発売する。

巨大な携帯オーディオ? あるいは持ち運べるホームオーディオ? 
新しい視聴スタイルを提案する音楽プレイヤー「DMP-Z1」

 「DMP-Z1」は、「アーティストの意図する音楽表現を再現すること」を掲げるSignature Seriesの第2弾。Signature Seriesはソニーが長年培ったオーディオテクノロジーを結集したハイエンドオーディオ商品群として2016年に発表された。

 ユニークなのは、外に持ち歩く携帯オーディオプレイヤーと家庭に据え置くホームオーディオプレイヤーの中間という新しい聴取提案だ。サイズは幅138.0×奥行278.7×高さ68.1mm、重さは約2.5kgと携帯オーディオよりは大きいが、バッテリーを内蔵することで室内間で自由に移動したり、電源の確保を気にせず設置したりすることが可能になった。

 内蔵バッテリーは高音質化にも貢献する。一般のAC電源はノイズが乗りやすく、クリーンにするために本体内部に大型の電源ブロックを用意する必要があるが、「DMP-Z1」の内蔵バッテリーはノイズが少ないオーディオに最適化されている。デジタル用で1セル、アナログ用で4セルの計五つのバッテリーセルを独立して搭載し、デジタルとアナログが相互に干渉しない設計になっている。AC駆動にも対応するが、ソニーは内蔵バッテリーによる再生を高音質モードとして推奨する。
 
デジタルとアナログで独立する電源システムを採用

 価格に見合った高品位パーツを採用しているのもポイント。旭化成エレクトロニクスの32bit DAC「AK4497EQ」をLch/Rchで独立して使用するDual DAC構成にしたり、アルプス電気がソニー専用にカスタムしたアナログロータリーボリューム「RK501」によって接触抵抗を極力低減したり、Texas InstrumentsのアナログアンプIC「TPA6120A2」で高いヘッドホン出力を確保したりと、高音質化のためにあらゆる配慮がなされている。

 内蔵バッテリー駆動時の連続持続時間は、FLAC(192kHz/24bit)のバランス駆動で約8時間、MP3(128kbps)のバランス駆動で約10時間。バッテリの充電時間は約4時間。