マカフィー、携帯端末を狙うマルウェアの増加を警告

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2011/06/06 12:00

 マカフィーは、6月3日、2011年第1四半期の脅威レポートを発表した。マルウェアの増加を伝えるとともに、携帯端末を狙うマルウェアがPCのマルウェアをしのぐ勢いで増加していると指摘している。

携帯端末を標的としたマルウェアは年を追うごとに増加している

 2011年第1四半期に検出したマルウェアの件数は600万件に上り、四半期としては史上最高のマルウェア増加率だった。2月には四半期で最多となる約275万件の新マルウェア検体を確認。偽セキュリティソフトの活動も活発で、3月には過去最高の35万件を検出している。

 マルウェアの攻撃対象は、PCだけでなく携帯端末にも広がっている。マルウェアの標的となった携帯端末プラットフォームは、Symbian OSが1位、Androidが2位だった。また、モバイルマルウェアの累計数では、Androidマルウェアが第3位となっている。

 レポートは、現在のAndroidマルウェアはユーザーの操作によって感染するが、近い将来、自動的にインストールするエクスプロイトが出現するだろう、と指摘。さらに、携帯端末向けマルウェア作成技術はPC向けマルウェアと同じで、今後もAndroidマルウェアは現在以上の勢いで増え続けるだろう、と警告している。

 またレポートでは、世界的なボットネット「Rustock」の封鎖によって、3月末の段階でスパム数が大幅に減少したことや、東日本大震災やスポーツイベントなど、インパクトの強いニュースなどを扱った不正なウェブコンテンツの増加などを報告。

 東日本大震災では、地震発生から2時間後にはニセの義援金寄付サイトの存在を確認。さらにその数時間後には、タイトルに「Japan」「tsunami」「earthquake」という語句を含む不正なドメインやURLを500件以上発見した、これらのサイトの大半がスパム配信に使用されているという。