iPod/iPhoneにお気に入りの音楽を入れているという人は多い。iPod/iPhoneユーザーが自宅で音楽を聴くとき、わざわざCDをプレーヤーにセットするよりは、iPod/iPhoneを利用したほうが手軽だ。しかし、内蔵スピーカーは音質が悪いし、部屋でヘッドホンを付けるのも邪魔。そこでおすすめなのが、iPod/iPhoneをセットして音楽を再生できるコンパクトスピーカーだ。充電機能を備えていれば、充電台としても利用できる。そんなコンパクトスピーカーのなかから、今回はシネックスのSDI Technologies社のiPod/iPhone向けスピーカー「iHome」シリーズの「iP3」をレビューする。

スタイリッシュな「iHome」シリーズの「iP3」

おしゃれなリビングにぴったりのデザイン



 「iHome」シリーズの「iP3」は、曲線を多く使ったデザイン。前モデルの「iP1」は迫力あるイメージの外観だったが、「iP3」は女性にも好まれそうな柔らかい印象がある。ボディのサイズは幅376×高さ145×奥行き158mmで、1.47kgとコンパクトで軽量。リビングボードやラックはもちろん、ダイニングテーブルの上に置いても邪魔にならない。対応機種は、iPhoneなら3G以降、iPod touch全機種、iPod nanoの第2世代以降、iPod classicやiPod with cideoなど17モデルをサポート。ラインイン端子を備えているので、外部入力にも対応する。

右側面からみた「iP3」

背面には端子類が並ぶ

ACアダプタ。幅120×高さ53×奥行き34mm


 スピーカー前面のDockコネクタにiPod/iPhoneをセットするだけで使える。Dockコネクタ部分はわずかに動くようになっており、厚みが異なるiPodやiPhoneをしっかりと固定できる。また、そんなに厚くないケースなら付けたまま装着することも可能だ。装着するとすぐに充電が始まる。

Dockコネクタ部分は本体の厚みに応じて動く

iPhoneをセット


「Bongiovi DPS」が生む迫力のサウンド



 「iP3」の出力は50Wで、3.5インチの同軸ウーファーとツイーター、ネオジウムドライバに加え、リアルタイムデジタル信号プロセッサ「Bongiovi DPS」を搭載している。「Bongiovi DPS」は、40年の歴史をもつボンジョヴィ・アコースティックスが開発した技術で、圧縮時に失われた音を復元し原音に近いサウンドを再生する。ちなみに、この会社の社長であるトニー・ボンジョヴィ氏は、あのジョン・ボンジョヴィの親戚だ。

「Bongiovi DPS」を開発したボンジョヴィ・アコースティックスのサイト

 本体の電源を入れて、iPod/iPhoneで音楽を再生すると、スピーカーからサウンドが流れ出す。ボディの大きさから想像するよりもはるかにクリアな音質だ。高音がしっかり出ており、大音量でも割れることがない。ややフラットに聞こえるが、「Bongiovi DPS」ボタンを押してオンにすると、低音が響き渡り、臨場感のある迫力サウンドに一変。広いリビングでも十分にメインで使える。

 

「Bongiovi DPS」で臨場感が増す

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 離れた場所から操作できるように、リモコンが付属。本体ボタンの操作はもちろん、ミュートや曲のスキップ、イコライザーなどを利用することができる。iPod/iPhoneで楽曲を選択する画面を表示していれば、リモコンのボタンで操作することもできる。

 高音が足りなければ「treble」、低音が足りなければ「bass」を調整しよう。「reset」を押せば、いつでも元に戻せるので、気軽に利用できる。シャッフルやリピートのオン/オフも切り替えられる。ただ、ボタンを押したときのレスポンスはやや遅く、一拍待つ感じだ。リモコンは薄くて軽く使いやすい。電池はCR2032のボタン電池。単4や単3の充電池を大量に持っている筆者にとってはちょっと残念だった。

リモコンのサイズは幅134×高さ44×奥行き5mm

映像を出力してテレビで楽しむことも



 「iP3」は、映像出力機能も備えている。リビングの大画面テレビに接続して、iPod/iPhone内のビデオを楽しめるのだ。例えば、ホームパーティで友人たちと楽しんでいるときなどに、以前のイベントで撮影した動画を流してあげると盛り上がる。その場で撮ったムービーで楽しんでもいいし、友人がiPod/iPhoneを持っているなら、動画の自慢大会になるかもしれない。

 「iP3」はコンポーネント端子を備えているが、機種によって出力できる映像フォーマットは異なる。iPhone 3GS/4や第2世代以降のiPod touchなどは、プログレッシブのコンポーネント出力に対応。第1世代のiPod touchやiPhone 3Gなどはインターレースのコンポーネント出力、第5世代のiPodはコンポジットビデオ出力となる。コンポジット出力を利用する場合、真ん中の端子を利用する。

 日本で販売しているほとんどの液晶テレビには、コンポーネント入力はないので、コンポーネント-D端子変換ケーブルなどを利用する。ケーブルの長さにもよるが、2000円前後で発売されている。

エレコムの「D端子/コンポーネントビデオケーブル」。実勢価格は2480円。

 iPod/iPhone内の動画を表示するので、どんなにいいテレビでも、画質はそこそこ。解像度の低い動画を大画面で見ると、かえって内容がわからないこともある。しかし、ハイビジョンの動画なら、十分鑑賞に堪えるレベルだ。音は「iP3」から再生されるので、音質も文句なし。もちろん、音楽と同様、リモコンで動画の選択・再生などができる。

映像出力中のiPhoneの画面

自宅で手軽に音楽と動画を楽しもう



 「iP3」はデザインがよく、音質も上々。音楽だけでなく動画も表示できるスグレモノだ。気になる価格は1万9800円と、iPod/iPhone用のスピーカーとして、やや高めの部類が、デジタルギアとしてのクオリティを考えれば、かなりお得だ。自室やリビングに置くスピーカーを探しているのなら、要チェックの製品といえる。

 現在は、アップル直営店など一部の店舗で販売。12月中には、家電量販店を中心にさまざまな店舗でも購入できるようになる。(アバンギャルド・柳谷智宣)