クリプトン、VOCALOID音楽クリエイターを対象に音楽出版事業を開始

ニュース

2010/11/30 18:01

 クリプトン・フューチャー・メディア(CFM)は、VOCALOID音楽のクリエイターがカラオケなどの楽曲利用から生じた著作権使用料を正当に受け取ることができるよう、音楽出版事業を開始した。

 CFMの「初音ミク」をはじめ、ヤマハの音声合成技術「VOCALOID」を使用した合成音声ソフトを用いた「VOCALOID音楽」が注目を集め、人気の楽曲はCD化されたり、カラオケで配信されたりしている。

 音楽業界では、クリエイターが日本音楽著作権協会(JASRAC)などの著作権管理事業者に楽曲の著作権の管理を委託しなければ、楽曲の利用の対価である著作権使用料を受け取ることができないケースが多くある。

 CFMはこうした現状に対し、VOCALOID音楽のクリエイターが著作権使用料を受け取ることができるように、クリエイターと楽曲ごとに著作権契約を結び、契約した楽曲を著作権管理事業者に届け、著作権管理事業者から著作権使用料を受け取り、クリエイターに分配する音楽出版事業の立ち上げを決めた。

 インターネット時代の新しい著作権管理として、従来の他社音楽出版事業とは異なり、クリエイター自身が自己の楽曲を利用できる幅を広く設定。クリエイターは自らの楽曲について、非商用の利用であれば手続きなしに楽曲を利用でき、また、第三者に対して楽曲の利用を許諾することができる。

 著作権管理は、楽曲が商用利用された実績のあるクリエイターを対象に幅広く受け付ける。問い合わせはCFM・CGMチーム(piapro@crypton.co.jp)。