PCを長く使っていると、パフォーマンスが低下したと感じることはないだろうか。そんな時は、ハードディスク(HDD)内で「ディスクの断片化」が起きている可能性がある。これを解消するのがWindowsに標準搭載される「ディスク最適化ツール」。しかし、定期的に起動する必要があったり、処理を終えるまでに時間がかかったりとなかなか面倒だ。そんな悩みを一気に解決してくれるのが相栄電器のデフラグソフト「Diskeeper 2009」。実際に使ってその効果の程に迫ってみた。

そもそも「デフラグ」ってナンだ?



 「フラグメント」という言葉を聞いたことがあるだろうか。フラグメントとは「断片化」を意味する言葉で、HDD内のファイル配置が不連続になる状態を指す。

 ディスクに対して書き込みや削除等の操作を行うと、もともと連続していたデータの配置が徐々に乱れ、たとえばひとつのファイルであってもディスク内に散らばって保存されてしまうようになる。すると、データをつなげようとディスクヘッドが激しく動くことになり、結果として「PCのパフォーマンス低下」を招く。これを解消するのがWindows標準搭載のディスク最適化ツールを用いた「デフラグ操作」。標準搭載のため信頼性は高いのだが、キチンとフラグメンテーションに対処しようとすれば、定期的にこのツールを自分で起動し、デフラグ操作を行う必要がある。

 しかもデフラグ処理はそれなりにPCに負荷をかけるものであり、処理中はPCのパフォーマンスが低下し、終了するまで時間もかかる。正直なところ、一般ユーザーにとってこれら一連の操作はかなり億劫に感じることだろう。また、それ以前の問題として、そもそもデフラグの存在すら知らないという場合が多いかもしれない。

DiskeeperとWindows標準搭載デフラグツールとの違い



 そういったデフラグにまつわる悩みをすべて解消してくれるのが相栄電器の「Diskeeper 2009」だ。初めて聞く名前かもしれないが、実はWindows 2000以降のWindows PCに搭載されるディスク最適化ツールの正体は、この「Diskeeper」の簡易機能版。ということでこの「Diskeeper」、世界一多くのユーザーに使われているといえるデフラグツールなのだ。

 では、そんな「Diskeeper 2009」は、Windows標準搭載のディスク最適化ツールに対してどんなアドバンテージを持っているのだろうか。

 まず挙がるのが「バックグラウンドで自動的にデフラグを実行してくれる」という点。インストールしてしまえば、あとは自動でCPUやメモリ等の空きリソースを監視し、他のアプリケーションに影響を与えることなくデフラグ処理を行ってくれる。PCの負荷も極めて少なく、動いていることを全く感じさせない軽快さだ。これは仕事で毎日PCを使うようなユーザーには特に嬉しいポイントだろう。

 また、独自のファイルアクセス高速化テクノロジー「I-FAAST2.0」により、ファイルアクセスの時間やファイル作成時間の短縮化を行ってくれる点も大きなポイントだ。これは独自の集計によるディスクアクセスの統計に基づき、HDD全体のパフォーマンスが最も高くなるようにファイルを再配置する機能。その効果は最大で80%(平均10-20%)の短縮を実現するという。

デフラグ処理の実行は日単位で設定可能

 上級者に向けた詳細な設定モードも備えており、日単位から週単位まで、好みのスケジュールに応じた自動デフラグ処理が可能だ。たとえばマシンの負荷が特別に高くなる日や時間帯を避けて自動デフラグを実行させるといったような操作が行えるので、より高いデフラグ効果を得ることができる。もちろん、デフラグ処理自体もWindows標準搭載のものより格段に速い。

基本的な操作はステップ式 初心者でも直感的な操作が可能



 では、実際に「Diskeeper 2009」の主な機能を説明していこう。今回使用したバージョンは「Diskeeper 2009 Professional」。各バージョンの違いは相栄電器のWebサイトに掲載されているが、基本的にどのバージョンでもインストール時に自動デフラグの実行をONにしておけば、あとはユーザーが意識することなくすべてを行ってくれる。

インストール時に自動デフラグの実行をONにすると、あとは基本的にソフトまかせ
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 今回は一般的なPCよりも非力とされるネットブックに「Diskeeper 2009」をインストールし、自動デフラグを行わせてみたが、確かに動いていることを全く感じさせないほど軽快だ。デフラグ処理中にオフィスツールやWebブラウジング、動画鑑賞などを行ってみたが、いずれのアプリケーションでも動作に支障が生じることはなかった。

メイン画面はユーザーライクな3ペイン構造で、左側のパネルから目的の操作を選ぶ

 デフラグに向けての操作も手順を追っていくステップ式となっており、初心者でも直感的に操作することができる。

操作はステップ式で簡単に行える

 各ドライブの分析結果は、「パフォーマンス分析に基づく結果」と、「ファイル構造に基づく結果」の2パターンが表示できる。特に前者は、各ファイルをパフォーマンスに応じて色分けしてくれるので、現在のコンディションが一目で分かる。ちなみに青がもっともパフォーマンスの高い状態で、この画面を見ると、最高の状態にデフラグされていることが分かる。


 また、分析後はカルテのように詳細な調査結果を報告してくれる。デフラグによる効果の程を数値として見られるのは面白い。ちなみにフラグメントの進行したドライブの場合は以下のようなレポートとなる。

ドライブのフラグメントが進行している場合は警告が

 自動デフラグをONにしてある場合は、自動的に最適化のためのデフラグが行われる。マニュアルモードでのデフラグも行えるが、自動デフラグに比べて効果が低い。やはりこのツールでは自動デフラグがお勧めだ。

マシンを選ばない軽快さ これからのPCの必須ツール



 ここまで、「Diskeeper 2009」の一通りの機能を使ってきた中で、もっとも驚かされたのが「使っていることを忘れさせる軽快性」という部分。あえて非力なネットブックで試したにも関わらず、その動作にはまったく支障なし。それでいて厄介なフラグメントを解消してくれるばかりか、ファイルアクセス向上のチューニングも行ってくれるのだから頼りになる。

 「最近、ちょっとマシンのパフォーマンスが低下してきたな」という方や、「仕事で使うマシンだけに、少しでもマシンの寿命を長引かせたい」という方、また、「デフラグ」という言葉を知らない初心者ユーザーなどに特にお勧めしたいツールだ。(ITジャーナリスト・市川昭彦)