「録れるテレビ」はいかが? 録画ができるHDD内蔵テレビ売れ筋ランキング

特集

2008/11/11 17:20

 薄型テレビには、テレビを観るだけではなく、録画機能も備えたHDD内蔵のものがあることをご存知だろうか。HDD内蔵のテレビは、テレビとレコーダーを配線でつなぐ煩わしさもなく、テレビと同じリモコンで録画操作ができて便利。そこで今回は、10月第3週の「BCNランキング」をもとにHDD内蔵の薄型テレビの売れ筋を紹介しよう。

HDD内蔵と非内蔵テレビとの価格差は2万円前後



 HDDを内蔵しているテレビは、記憶装置のHDDをテレビ本体にあらかじめ組み込んであるため、テレビにレコーダーを繋がなくても、テレビ本体に録画ができる。画面サイズは32V型以上で、250-300GBのHDDを内蔵した製品が主流。このくらいの容量は、地上デジタル放送をハイビジョン画質で録画した場合、30時間前後の録画が可能だ。

 価格は、32V型を例にすると、HDDを内蔵していない通常のテレビに2万円前後プラスすれば、HDD内蔵のテレビが手に入る。


 では、10月第3週(10月20-26日)の「BCNランキング」で販売台数シェア上位5機種を紹介しよう。シェア21%を占めてトップを獲得したのは、東芝の32V型液晶テレビ「REGZA(レグザ)32RH500」。HDD容量は300GBで、1366×768画素のハイビジョンに対応している。

東芝の32V型液晶テレビ「32RH500」

 2位は日立製作所の42V型プラズマテレビ「Wooo(ウー)P42-HR02」。HDD容量は250GBで、1024×1080画素のハイビジョン対応。台数シェアは19%で、1位「レグザ 32RH500」との差は約2%。トップと人気を二分している製品だ。

日立の42V型プラズマテレビ「P42-HR02」

 3位は東芝の37V型液晶テレビ「レグザ 37RH500」。1位の「32RH500」のワンサイズ上の37V型モデルで、台数シェアは16%強。HDD容量は300GBで、1920×1080画素のフルハイビジョン(フルHD)に対応している。フルHDの対応比率は、大画面になるほど高まる傾向にあるが、今回の上位5機種のうちフルHDに対応している製品は、3位の「レグザ 37RH500」のみだった。

 4位は、日立の37V型プラズマテレビ「ウー P37-HR02」で、2位の日立「P42-HR02」のワンサイズ下の37V型モデル。HDD容量は250GBで、1024×1080画素のハイビジョン対応。台数シェアは8%強で、1ケタ台にとどまった。5位は東芝の32V型液晶テレビ「レグザ 32H7000」で台数シェアは4%強。1位「32RH500」の上位機種でHDD容量は300GB、1366×768画素のハイビジョンに対応している。

テレビのリモコンで簡単に録画



 これら5機種はいずれも、テレビのリモコンの「録画」ボタンを押せば、録画を開始するようになっている。また電子番組表での予約録画も可能。録画中の番組を最初のシーンにさかのぼって再生するという機能もある。また、地デジチューナーを2基搭載しているので、録画しながら別の番組も観られる。

 ちなみに、今回5位までには入っていないが、1TBのHDDを内蔵した大容量製品も登場している。今年9月にパナソニックが発売したプラズマテレビ「VIERA(ビエラ) TH-PZR900」シリーズがそれに当たる。今回は、16位に同シリーズの42V型がランクインした。

 録画した番組をDVDやブルーレイディスク(BD)に保存しておきたいという人は、別途レコーダーを買う必要があるが、録画した番組を「観て消す派」の人には、HDDを内蔵したテレビでも十分だ。場合によっては、テレビのみの価格とほとんど同じの“掘り出し物”に出くわすこともあるので店頭でしっかりチェックしてほしい。(BCN・田沢理恵)


*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店からPOSデータを毎日収集・集計している実売データベースです。これは日本の店頭市場の約4割をカバーする規模で、パソコン本体からデジタル家電まで121品目を対象としています。