ワイヤレスイヤホンを長く使っている人の中には「最近調子が悪い……寿命かも？」と感じている人も多いのではないでしょうか。ワイヤレスイヤホンには寿命があり、寿命が近づくとさまざまな症状が出てきます。


　そこで本記事では、ワイヤレスイヤホンの寿命や買い替えるタイミングについて解説。あわせて、寿命を延ばす使い方も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
 

ワイヤレスイヤホンの寿命

　ワイヤレスイヤホンの寿命は、機種の性能にもよりますが、平均2～3年です。実際、ワイヤレスイヤホンの代表格であるAirPods Proの寿命は1.5～3年程度とされており、高性能なワイヤレスイヤホンであっても数年で壊れる可能性があるといえます。
 
　ワイヤレスイヤホンが寿命を迎える多くの原因は、内蔵バッテリーの劣化ですとされています。多くのワイヤレスイヤホンではリチウムイオンバッテリーが採用されており、バッテリーを充電して繰り返し使用します。

　そして、充電によって放電と充電を繰り返すとバッテリーが弱ってしまい、2～3年ほどで寿命を迎えてしまうのです。

　なお、「高級なワイヤレスイヤホンであれば寿命が長いのでは？」と考える人もいるかもしれませんが、高級だからといって極端に寿命が長いわけではありません。

　一般的に、高価格のワイヤレスイヤホンのほうがバッテリーの質が良い分、充電頻度が少なく済み、長持ちしやすいのは確かです。しかし、安いワイヤレスイヤホンだからといって、寿命が極端に短いわけではありません。

　ただし、安いワイヤレスイヤホンでは本体やケースが壊れやすい場合があります。使用する際には、落として壊さないように気を付けましょう。
 

ワイヤレスイヤホンの買い替えタイミング

　ワイヤレスイヤホンの寿命は2～3年ほどですが、具体的にどのようなタイミングで買い替えを検討すべきかわからない人も多いでしょう。

　実は、ワイヤレスイヤホンはの寿命が近づくと、さまざまな症状が出てきます。そこでここでは、ワイヤレスイヤホンの寿命が近いときに現れる症状として、以下4つを紹介します。

音が聞こえない
音が途切れる／音飛びや雑音がある
充電の持ちが悪くなる
ケースに不具合がある

　これらの症状が出てきた場合は、買い替えのタイミングなので、新しいワイヤレスイヤホンを探し始めてみてください。
 

音が聞こえない

　ワイヤレスイヤホンの寿命が近くなると、イヤホンから音が聞こえなくなることがあります。音がまったく聞こえなくなったときは、故障していると考えて問題ないでしょう。

　ただし、ワイヤレスイヤホンの設定に問題がある可能性もあります。別のデバイスにつながっていないか、音量がゼロになっていないかなどの設定を見直し、しっかり充電があるかもチェックしましょう。

　これらを確認しても音が出ない場合は、故障と判断した方がいいかもしれません。
 

音が途切れる／音飛びや雑音がある

　ワイヤレスイヤホンの寿命が近くなると、音が途切れたり、音飛びがあったり雑音が入ったりして、音声が聴こえにくくなることがあります。

　音切れが気になる場合は、まずは設定を見直し、バッテリー残量を確かめましょう。そのうえで、Wi-Fiや電子レンジなどの干渉を受けていないかもチェックしてください。

　また、デバイス側に問題がある可能性もあるので、別のデバイスに接続して音が聞こえるかをチェックするのもおすすめです。

　「デバイスを変えて試してみる」「ほかの曲や動画で試してみる」など、総合的に判断しましょう。
 

充電の持ちが悪くなる

　充電の持ちが悪くなってきたら、ワイヤレスイヤホンの寿命が近づいているかもしれません。

　先述のとおり、ワイヤレスイヤホンが寿命を迎える原因のほとんどは、内蔵バッテリーの劣化によるものです。バッテリーが劣化してしまうと充電量が低下し、いくら充電しても数分から1時間程度で使えない状態になってしまいます。

　満タンまで充電したのにバッテリーがすぐ切れてしまう場合は、寿命が近いため買い替えを検討しましょう。
 

ケースに不具合がある

　イヤホン自体に問題がなくても、ケースに不具合が生じた場合は買い替えのタイミングです。

　ワイヤレスイヤホンを長く使っていると、カバンの中で他の荷物とぶつかったり、出し入れの際に落としたりしてケース自体に不具合が生じることがあります。

　また、特別落としたりぶつけたりしていなくても、プラスチックのような耐久性が低いケースの場合、蓋の開け閉めによってヒンジ部分が劣化してしまうこともあるでしょう。

　ケースに不具合が生じると、充電がうまくできなくなったり、イヤホン本体を無くしてしまう可能性が高いので、買い替えを検討するのがおすすめです。
 

ワイヤレスイヤホンを長持ちさせるには

　買い替えを決めた場合でも、ワイヤレスイヤホンが突然使えなくなるのは困りものです。

　そこでここでは、ワイヤレスイヤホンの寿命を長持ちさせるためのポイントとして、以下5つを紹介します。

未使用時はケースに入れる
掃除する
湿気を避ける
高温・低温環境で放置しない
満充電や残量0での放置を避ける

　それぞれのポイントについて、詳しくみていきましょう。
 

未使用時はケースへ入れる

　当然ですが、イヤホンを使用していないときはケースにしまうようにしましょう。

　ワイヤレスイヤホンをそのまま放置していると、片方だけなくすといったアクシデントも起こりえます。また、ワイヤレスイヤホンは、湿気やほこりが原因でショートしてしまう可能性も。その点、ケースにしまっておけば、外部からの衝撃や汚れを防止できます。

　汚れやほこり、湿気を避けるためにも、使わないときはイヤホンケースに入れておきましょう。
 

掃除する

　ワイヤレスイヤホンを長持ちさせるためには、定期的に掃除することも大切です。

　特に、普段からポケットやカバンの中にワイヤレスイヤホンをしまっている人の場合、細かいゴミやほこりがイヤホンの内部に入り、劣化を早めてしまう可能性があります。

　明確な頻度はありませんが、汚れに気づいたタイミングで定期的に掃除をするとよいでしょう。

　なお、掃除の方法としては、以下がおすすめです。

1．イヤホン本体を乾いた布でふき取る
2．音が出る部分を歯間ブラシなどのやわらかいブラシでブラッシングする
3．シリコン製のイヤーピースはウェットティッシュなどでふき取り、しっかり乾かす
4．ケース内の汚れを綿棒などで優しく掻き出す
5．充電ケーブルの差し込み口に貯まったゴミを爪楊枝などで取り除く

　イヤホンを定期的にきれいにしておけば、ほこりによるショートも回避でき、寿命を延ばすことにつながるでしょう。
 

湿気を避ける

　ワイヤレスイヤホンは精密機器であり、高温多湿に弱い性質があります。そのため、寿命を長持ちさせたいのであれば、雨の日や風呂場での使用を控えるのも方法の一つです。また、汗をかいた状態で使うと、汗によって劣化を早める可能性もあります。

　「ランニング中に使いたい」「お風呂でも音楽を楽しみたい」という場合は、買い替えるときに防水性の高いワイヤレスイヤホンを選ぶようにしましょう。
 

高温・低温環境で放置しない

　ワイヤレスイヤホンの寿命を長持ちさせるには、高温環境や低温環境で長時間使用しないことも大切です。

　たとえば、夏の車内や室温が低い部屋の机の引き出しにワイヤレスイヤホンを放置していると、バッテリーに負荷がかかり、寿命を縮める原因になってしまいます。

　毎日使うのであれば問題ありませんが、「休日にだけ使う」という場合は、保管場所にも注意しましょう。
 

満充電や残量0での放置を避ける

　ワイヤレスイヤホンの多くに使われているリチウムイオンバッテリーは、充電が満タンの状態や残量が0のまま放置するとバッテリーの劣化を早めてしまいます。

　そのため、適度に使って適度に充電をした方が長持ちする可能性が高いです。

　100％になったら充電プラグを抜くのはもちろん、使うときも充電を使い切らないように心がけましょう。目安として50～80％の充電量を保って使い続けるのがおすすめです。
 

まとめ

　ワイヤレスイヤホンの寿命は平均2～3年程度とされており、主な原因はバッテリーの劣化です。

　「音が聞こえない」「充電の持ちが悪い」「ケースの不具合」などの症状が現れたら、寿命であることが考えられるので、買い替えを検討しましょう。

　一方で、使用後はケースに収納する・こまめに掃除する・湿気や温度変化に注意するなど、日頃の扱い方を工夫することで、寿命を延ばすことも可能です。

　快適に音楽や通話を楽しみ続けるためにも、寿命のサインを見逃さず、適切なタイミングで買い替えやメンテナンスを行いましょう。