【いま注目のトレンドワード・388】 10月22日に「絶望放送」という不穏なワードがX（旧Twitter）でトレンド入りした。実は2011年に放送を終了したWEBラジオ番組「さよなら絶望放送」からきたワードなのだが、なぜ今また話題になったのだろうか。

令和に「さよなら絶望放送」が再登場!?

　「さよなら絶望放送」とは、2007～2011年に放送されていたWEBラジオ番組。アニメ「さよなら絶望先生」と連動したいわゆる“アニラジ”で、主人公・糸色望（絶望先生）の声優を務めた神谷浩史さんと生徒・日塔奈美の声優を務めた新谷良子さんがパーソナリティを担当していた。

　「さよなら絶望放送」はアニラジにも関わらず、アニメ・漫画の情報にはほとんど触れず巧みに作り込まれたシニカルなコーナーを展開。「ミニ番組」と呼ばれたコーナーは、4年間で17万通ものリスナー投稿があったほど異例の人気を集めた。

　12年前に終了したラジオ番組が今回突如としてトレンドに浮上したのは、10月22日に、イベントプロジェクト・Mixa Animation Diary（ミクアニ）が「さよなら絶望先生」のトークライブ開催を発表したため。主人公役の神谷さん、ヒロイン・風浦可符香役の野中藍さんだけでなく、新谷さんまでがイベントに登壇することを受けて「実質『絶望放送』じゃん！」と往年のファンを沸かせた。

　2024年1月6日に東京・池袋の「Theater Mixa」で開催される「Mixa Animation Diary Plus」第1弾「さよなら絶望先生」では声優たちが当時を振り返るほか、「絶望放送」の“幻の最終回の続き”の再現コーナーも実施予定となっている。これにネット上も大盛り上がりで、「絶望放送のDJCDいまだに大事にしています」「ヘビーリスナーだったので感激」との声が。

　1月3～8日には「Live Cafe Mixa」にて、アニメ「絶望先生」の複製原画や書き下ろしイラストの展示会も開催予定。今見てもシュールでアイロニカルな「絶望先生」の世界観を楽しんでみてはいかがだろうか。（フリーライター・井原亘）

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■Profile
井原亘

元PR会社社員の30代男性。現在は流行のモノや現象を追いかけるフリーライターとして活動中。ネットサーフィンとSNS巡回が大好きで、暇さえあればスマホをチェックしている