買って良かった掃除機とは?タイプ別に徹底解説

暮らし

2023/06/30 15:00

 人々が掃除をする頻度は1週間に1、2回が最も多いといわれます。これだけたくさん掃除をするのであれば、できるだけ使いやすく便利な掃除機を安く手に入れたいのではないでしょうか。しかし、現在展開されている掃除機は非常にたくさんのモデルがあり、どれを選んでいいのか迷ってしまいますよね。


 本稿では、買って良かったと思える掃除機を紹介するほか、選ぶ際に考えるべきポイントなどについて解説していきます。

掃除機のタイプ

 掃除機を選ぶときはいくつかポイントがありますが、まずはどのタイプを選ぶのかが重要になってきます。掃除機は大まかにキャニスター型、スティック型、ロボット、ハンディ型の四つのタイプに分かれます。

キャニスター型


 キャニスター型の掃除機は、モーターやダストカップなどを内蔵する本体を床に走らせながら掃除する昔ながらのタイプです。比較的安価で、吸引力も強く、電源コードをつなぐので運転時間を気にする必要がない反面、収納に場所を取ったり、電源コードの抜き差しや2階への移動が手間になります。

スティック型


 スティック型は手元のハンドル部分などにモーターやダストカップを搭載し、本体とヘッドをノズルで直接つなげたようなタイプ。非常に取り回しが良くいろんなところを掃除しやすいですが、比較的吸引力が弱く、充電式のため都度充電しなくてはいけないというデメリットもあります。

ロボット


 ロボット掃除機は、その名の通り自走式ロボットの掃除機です。定期的に自動で床を掃除してくれるため床掃除の手間を低減してくれます。一方で、普通の掃除機と比べると相場が高価格だったり、部屋の隅といった細かな場所の掃除は上手くできません。

ハンディ型


 ハンディ型は、スティック型をより縮めたような小型の掃除機。スティック型以上に取り回しが良く、床だけでなくものが多い机上やテレビ裏、窓のサッシといった細かく狭い場所の掃除ができます。しかし、充電が必要になる点はスティック型と変わらないほか、上記のタイプの中で吸引力は最も弱く、広い面積の掃除は苦手としています。

掃除機を選ぶポイント

 掃除機を選ぶ際、検討すべきポイントはたくさんありますが、基本的には上記のタイプに加え「吸引力」「集じん方式」「大きさ・重さ」の3点を抑えておけば問題ありません。

ゴミを集める力


 掃除機の基本的な能力ともいえるゴミを集める力は第一に検討したいところ。これが高ければ、その分掃除の漏れを減らすことができます。

 ゴミを集める能力を決める要素は複数ありますが、その一つはヘッドブラシの種類です。最も吸引力が高いのがモーターによってブラシを回転させるパワーブラシ。モーターの力でゴミをかき出すのでじゅうたんやカーペットなどでも活躍します。

 次にゴミを集めやすいのがタービンブラシで、本体が吸い込む風の力を使ってブラシを回転させます。パワーブラシよりもゴミをかき出す力は弱いですが、モーターなどの部品がない分、軽量設計になっているなどの利点もあります。

 なお、回転ブラシが付いていないタイプもありますが、こちらのゴミを集める能力は最低限しかないため、おすすめしません。

 吸引力を判断する指標の一つとして吸込仕事率といいうものがありますが、こちらはあくまでも指標ですので参考程度に考えましょう。一般的なキャニスター型だと300W前後が平均となります。500W以上の吸引仕事率だと吸引力が高いと言えます。

集じん方式


 集じん方式とは、ゴミを吸引する際の方法のこと。大きく分けて「紙パック式」と「サイクロン式」に分けられ、お手入れの頻度や手間を左右します。

 紙パック式は大きな紙パックを本体にセットし、その中にゴミを吸い込んだ空気ごと集める方式です。ゴミが溜まっても紙パックを交換するだけなのでお手入れが楽なことが特徴。また、比較的安価なモデルでの採用が多いことも魅力です。デメリットはゴミが溜まると吸引力が落ちてしまうことと、紙パックを購入する必要があることです。

 一方のサイクロン式は、ゴミと空気を分離させ本体に直接ゴミをため込む方式です。ゴミが溜まったら、ダストカップを取り外してたまったゴミを捨てるほか、フィルターの掃除が必要になります。紙パックよりもゴミがすぐに溜まってしまうため、お手入れの頻度は高いです。サイクロン式の最大のメリットはゴミの溜まり具合で吸引力が落ちないこと。また、紙パックを購入しなくてもよいのでランニングコストがかかりません。

大きさ・重さ


 掃除機の大きさや重さも、日々の掃除のしやすさに直結するため見逃したくないポイントです。キャニスター型は重く、スティック型は軽い傾向にあります。ちなみに、一般的な掃除機の重さの平均は約3.5kg。4kgを超えると前後する動作が苦痛になってくるかもしれません。3kg未満のモデルを選べばお年寄りや女性でも軽々扱えます。

静音性

 上記の3点よりも重要度は下がりますが、夜にしか掃除できなかったり、部屋の壁が薄いという方は静音性も注目しておきましょう。一般的に掃除機の騒音値は60dB程度だと言われており、静かなものを選びたい場合は60dB以下のモデルを選択するのがベターです。

スティック掃除機おすすめ3選

 ここからは、各タイプからそれぞれ3つずつ選び、買って良かったと思えるようなおすすめの掃除機を紹介します。検討する際の参考にしてください。

Dyson V12 Detect Slim

出典:ダイソンHP

 吸引力の高さに定評があるダイソン。V12 Detect Slimは現行機の中でも軽量で機能性が高いモデルです。運転時間は最長60分で重量は2.2kg。ヘッドに搭載されたレーザーによって目に見えないホコリも可視化してくれます。ただ、高価格なのがデメリットです。

エレクトロラックス エルゴラピード・リチウムベーシック

出典:エレクトロラックス

 エレクトロラックスは北欧の大手家電メーカーです。同社が販売しているエルゴラピード・リチウムシリーズはスタンダードモデルのスティック掃除機シリーズで、ベーシックはその中でも中間的な性能と価格をしています。運転時間は35分で重量は2.4kg。ゴミ除去率が高いのが特徴であるほか、スタンドがなくても自立するのが収納に役立ちます。

日立グローバルライフソリューションズ ラクかるスティック PV-BL1K

出典:日立グローバルライフソリューションズ

 知名度が高い日立。スティッククリーナーも展開しており、ラクかるスティックブランドはいずれもとても重量が軽いことが特徴です。運転時間は最長30分で、重量は1.1kg。また、ブラシは取り外して洗うことができ、特殊な形状により髪の毛などが絡みにくいことも魅力です。

ロボット掃除機おすすめ3選

iRobot Rooba i2

出典:iRobot

 iRobotはロボット掃除機の黎明期から製品を提供しているメーカーです。中でも、Roomba i2はロボット掃除機の相場でも平均的な価格でありつつ、基本的な性能を満たしたスタンダードな製品。自動再開機能やスマホ連携、掃除結果マッピングといった機能を備えており、ロボット掃除機を初めて購入する際にもおすすめです。

パナソニック ルーロ MC-RSF700

出典:パナソニック

 日本を代表する家電メーカーであるパナソニックもロボット掃除機を提供しています。同社のロボット掃除機シリーズ「ルーロ」は独特な三角形をしており、一般的なロボット掃除機が苦手としている角の掃除が得意なことが特徴。複数のセンサにより障害物や部屋の間取りを検知できるほか、目に見えないゴミも吸引します。また、稼働面積は最大120畳で、大きな部屋や複数の部屋の掃除も可能です。

ANKER Eufy RoboVac 15C

出典:ANKER

 モバイルバッテリなどが有名なANKERも実はロボット掃除機を展開しているメーカーです。同社のEufy RoboVac 15Cは2万円以下という低価格でありながらスマホ連携や落下防止機能、赤外線センサといった機能を搭載するコスパの良いモデルです。

キャニスター掃除機おすすめ3選

パナソニック サイクロン式キャニスター掃除機 MC-SR600K

出典:パナソニック

 パナソニックが提供するサイクロン式のMC-SR600Kはたくさんの機能がまとまった高性能なキャニスター掃除機です。ブラシはモーターで回転するパワーノズルで、ペダルを踏むことで小さなノズルにすることも可能。小さなノズルにはLEDライトが搭載され、狭く暗いところも掃除がしやすいです。本体重量は2.6kgで吸込仕事率は200~60Wです。

東芝ライフスタイル トルネオV VC-SG930X

出典:東芝ライフスタイル

 東芝ライフスタイルといえば人気の掃除機ブランドであるトルネオ。サイクロン式でキャニスター型のトルネオVは吸引力が自慢のモデルで、VC-SG930Xはフラッグシップモデルです。自走式のブラシやお手入れが簡単なダストカップといった機能の他、ヘッドを浮かせたときに自動でパワー調整をしてくれる節電機能も付いています。本体重量は2.3kgで吸込仕事率は180~50Wです。

三菱電機 Be-K TC-FD2C N

出典:三菱電機

 三菱電機が展開する掃除機はスタイリッシュなデザインと使いやすさが特徴です。紙パック式掃除機であるBe-K TC-FD2C Nはシリーズ最上位のプレミアムモデルでありながら昨今の掃除機相場の中ではリーズナブル価格で購入できます。機能としては、壁に密着する自走ブラシや毛がらみ除去機能などを搭載。さまざまな部品が抗菌加工なのも嬉しいポイントです。本体重量は2.4kgで吸込仕事率は500~100Wです。

ハンディ掃除機おすすめ3選

シャークニンジャ EVOPOWER EX

出典:シャークニンジャ

 シャークニンジャは、ハンディクリーナー市場において大きな存在感を示す海外メーカーです。同社のEVOPOWER EXは最上位モデルであるだけにパワフルな吸引力と多機能性が特徴です。ブーストモードとエコモードが搭載やLEDライトを搭載しており、アクセサリには隙間用ノズルとミニモーターヘッドなどが同梱しています。重量は690gで最長駆動時間は35分です。

アイリスオーヤマ 充電式ハンディクリーナー HCD-A1M-T

出典:アイリスオーヤマ

 他のメーカーにない特徴を持つ家電を数多く展開するアイリスオーヤマ。同社はハンディ掃除機も開発しています。HCD-A1M-Tはスタイリッシュなデザインが目を引くハンディクリーナーで、コンパクトな大きさで狭い場所の掃除を得意としています。アタッチメントを付ければスティッククリーナーとしても使えるほか、バッテリは着脱式のため買い替えいらずです。重量は700gで、最長駆動時間は23分です。

ANKER Eufy HomeVac H20

出典:ANKER

 ANKERの掃除機展開は幅広く、ハンディクリーナーも提供しています。Eufy HomeVac H20はお部屋で使用することもできますが、車での使用に最適化されたモデル。40Wの吸込仕事率を持つほか、カーチャージャーによる急速充電に対応、車内での保管用に収納バッグも付属します。重量は650gで最長駆動時間は最大30分です。

まとめ

 以上、本稿では買って良かったと思えるような掃除機の選び方や具体的な製品を紹介しました。掃除機を購入する際は、一人暮らしや家族暮らし、メイン掃除機やセカンド掃除機など、さまざまなシチュエーション、用途を考えなくてはいけませんが、本稿の内容が少しでも参考になれば嬉しいです。