【記者のひとこと】医師会、厚労省は何をしている

コラム

2021/03/05 10:00

 人口当たりのベッド数は世界トップクラスで、感染者数が米国の66分の1。それでいて、医療崩壊とは情けない話です。新型コロナウイルス感染症と戦う最前線の医療関係者は孤軍奮闘。感染者を受け入れない病院は、患者が来ずに閑古鳥というちぐはぐな構図は、日本の医療制度の問題点を浮き彫りにしました。

 病院同士、医師同士の連携が硬直的で不十分なため、一旦事が起こると柔軟な対応ができない、という実態です。医師会は、厚労省は何をやってるんだ、といいたくもなります。コロナ禍は、医療制度の見直しも迫っています。日本の医師や看護師の数はOECD平均よりもやや下回り、人手に関して必ずしも十分ではありません。

 自宅療養でも安心して医師の意見が聴ける遠隔診療なら、短時間で多くの患者を診ることができて人手不足をカバーするほか、医師が感染症にかかるリスクもありません。医療のニューノーマルは、オンライン診療がキーポイントになりそうです。(道越一郎)

【関連記事はこちら】
過疎地域診療所で5G活用し遠隔診療やリハビリ指導、NTTデータ経営研究所など実証実験
キヤノンマーケティングジャパン コロナで加速するオンライン化 三つのセキュリティ対策で守る
<New Year Special Intervew 1>「追い風」と「逆風」が同時に吹く グローバルの知見を結集し、難局を乗り切る
アドバンスト・メディア、AI音声認識を活用した医療向けボイスRPAサービスを提供
デジタル庁の創設で日本のデジタル化は進むか
変容する医療ITビジネス オンライン診療きっかけにデジタル化が加速