新型コロナウイルス感染症拡大で、この半年、多くの業種が痛手を受けた。しかし、デジタル家電市場は販売台数の前年同期比で100.0%と前年並み、販売金額で108.0%とわずかながら伸びた。BCNが集計するデジタル家電やソフトウェアの実売動向、「BCNランキング」主要109カテゴリの2020年1月から6月までの集計で明らかになった。

デジタル家電上半期の販売動向はカテゴリーごとに明暗が分かれた

 最も販売を伸ばしたのは「SSD外付」。販売台数の前年同期比で300.2%と3倍の売り上げを記録した。販売金額は253.2%で、台数・金額いずれも109カテゴリの中で最も伸びた。ここ数年単価下落とともにHDDからの乗り換えが進んでおり、外付け製品が特に販売を伸ばしている。次いで売り上げを伸ばしたのが「PCカメラ」。販売台数が268.5%増で2位、販売金額は180.5%増で3位だった。テレワークの浸透とともに画像付きのネット会議が急速に普及。必要なPCカメラを買い求める動きが広がった。

 「映像関連」は、197.7%で販売数4位、金額が183.1増で3位と大きく伸びた。特に巣ごもり需要の広がりで、Google Chromecastの売上拡大が寄与した。

 巣ごもり関連では、テレビも伸びた。オリンピック延期にも拘わらず、「有機ELテレビ」が台数137.8%、金額132.9%、「液晶テレビ(4K)」も台数132.8、金額130.2%と活況だった。音楽創作系の製品も恩恵を受けた。「DTM関連機器」が台数125.8%増、金額126.0%、電子ピアノも台数121.4%、金額117.3%とにぎわった。

 テレワーク関連では、前述のPCカメラのほか、「ノートPC」が台数136.1%、金額139.3%、「無線LAN」が台数143.2%増、金額145.8%増、「LCD」も台数139.3%、金額137.2%と好調だった。マウスやキーボードも、それぞれ130%以上の大きな伸びを示した。

 一方、大きな打撃を受けたのがカメラだ。外出自粛とイベントの中止、カメラ量販店の休業など、マイナス要因が幾重にも重なった。109カテゴリ中、前年比で最も落ち込んだのが「デジカメ(レンズ交換型)」。台数で49.7%、金額で53.5%と昨年同期の実に半分まで市場が縮小した。

 以下、販売台数前年同期比でワースト5位までが全てすべてカメラ関係で占めた。ワースト2位が「デジカメ(レンズ一体型)」、次いで「デジタルビデオカメラ」「交換レンズ」「カメラケース・バッグ」。いずれも前年比で6割弱の水準にとどまった。

 そのほか、振るわなかったのは「ICレコーダー」「電子辞書」「ドライブレコーダー」「モバイルバッテリ・充電器」などが8割弱の水準。これらのカテゴリもコロナ禍で売り上げを落としたとみられる。この半年で、市場全体は微増だったが、カテゴリ特性によって明暗がはっきりと分かれる結果になった。(BCN・道越一郎)