【家電コンサルのお得な話・4】 令和元年分の所得税・消費税の確定申告と納付の期限は、新型コロナウイルスの影響で4月16日まで延長された。日常の業務に加え、確定申告書の作成の時間に余裕ができて、少しホッとしている事業者も多いのではないだろか。でも、早めに提出することで資金繰りが楽になる方法がある。近年、スタートアップなどでの起業が増えているため、今回は「確定申告で気を付けたいワンポイント」を紹介しよう。


 確定申告書の提出にあたっては、e-Taxを利用しているケースも多いだろう。e-Taxなら「プラス10万円の特別控除」が受けられ、節税になるため、まだであれば利用を検討するといいだろう。

 しかし、ここでおススメしたいのが、税務署によって早期の確定申告出張受付があること。通常なら2月15日(今年は2月17日)から所得税・消費税の確定申告の受け付けが始まるが、筆者の管轄税務署の場合、出張会場で2月4~13日の期間に受け付けを行っているため、e-Taxを使わずに、早期提出を行っている。

 理由は、あくまでも筆者の経験則だが、毎回、源泉徴収の還付金があり、提出日が早ければ早いほど、還付も早いため、これを消費税の納付に回せば資金繰りに困らないからである。

 さらに、消費税を銀行振込にすると4月20日過ぎの引き落としになるため、納付期間に余裕ができる。

 ここで、消費税について少し触れよう。消費税には図のように三つの事業者区分がある。特に注意していただきたいのが、「簡易課税事業者」。業種によって税率が決められていて計算が簡単な上、課税事業者の計算よりも納税額が多少でも少なくなる可能性もある。そのため、「自分の場合はどちらにすればいいのか」を考えて選択することが大切だ。

 この簡易課税事業者の申請は、「適用を受けようとする課税期間の初日の前日まで」となっている。今回の確定申告で売上高が1000万円を超えれば、最初の消費税納付は2年後の令和4年3月31日までに(令和3年分)行うことになるが、令和3年分を簡易課税扱いにするには、遅くとも令和2年12月中(税務署が休暇に入る前)に手続きを終わらせておく必要がある。

 所得税や消費税は毎月確保しておければ何の心配もないが、現実的にはそうできる事業者は少なく、資金繰りが一番の悩みのため、今回は筆者を例に紹介した。早期受付など、税務署によって違うこともあるため、一度、広報やネットで確認してもらいたい。

 もし、自身での確定申告書の作成に不安があるなら、税理士を入れて正確な申告を行い、税務調査がきても心配しないで済むようにしていただければと思う。(堀田経営コンサルタント事務所・堀田泰希)

■Profile
堀田泰希
1962年生まれ。大手家電量販企業に幹部職として勤務。2007年11月、堀田経営コンサルティング事務所を個人創業。大手家電メーカー、専門メーカー、家電量販企業で実施している社内研修はその実戦的内容から評価が高い。