映画やドラマ、アニメといった動画配信サービスの4Kコンテンツや4Kゲームはもちろん、低解像度のコンテンツでもアップコンバートしてきれいに表示する4K液晶テレビ。ここ3、4年の間に価格はだいぶこなれてきた。画面サイズの大きい40型以上なら、4K非対応モデルを積極的に選ぶ理由はないだろう。

 年間で最もAV機器が売れるのは12月。家電量販店・オンラインショップの実売データを集計した「BCNランキング」によると、4K対応液晶テレビの販売台数は前年同月比122.3%を記録。一時期は倍増に近いペースで伸び、今も二桁増と、売れ行きは好調だ。
 

 過去3年までさかのぼって、4K液晶テレビの税別平均単価をみると、2016年3月に17万6000円と初めて18万円割れの水準に突入した。翌4月はさらに安くなり17万3000円と過去最安を更新。その後、16年夏から17年夏にかけて大きく下落し、ここ1年は11万円~12万1000円の間で上下している。直近の18年12月の平均単価は、前月より少し下がって11万6000円だった。
 

 画面サイズ別にみると、40型以上の4K/8K対応液晶テレビの年間販売台数No1メーカーは、15年がシャープ、16年がソニーで、17年は再びシャープが首位の座を奪還した。18年は引き続きシャープがトップで、シェアは29.4%を占めた。
 

 現状、40型以上の大型モデルだけとなる4K液晶テレビは、シャープとソニーの2強に、パナソニック、東芝を加えた上位4社の販売台数が9割近くを占める。メーカーごとに4K液晶テレビの平均単価を集計すると、シャープは11万6000円、ソニーは13万1000円、パナソニックは12万6000円、東芝は10万7000円と、若干の差はあるが、ほぼ同一水準だ。

 これに対して、総合家電メーカーを目指すと公言し、18年11月に「LUCAシリーズ」を引っさげ、液晶テレビに参入したアイリスオーヤマの場合、4K・HDR対応43型液晶テレビで税別参考価格7万9800円と、上位4社に比べかなり安い。さらに19年には、開発コンセプト「なるほど家電」に即した独自機能を搭載した製品を開発・発売し、黒物家電事業に本格参入するという。
 
アイリスオーヤマの「LUCAシリーズ」は安めの価格設定だ
(ホームセンター「ユニディ」の家電特集チラシのPDFより)

 これ以上の価格下落は採算性に響くのか、11万円台からなかなか下がらない4K液晶テレビの平均単価を10万円以下に引き下げるきっかけとなるのか、期待を込めて、テレビメーカー・アイリスオーヤマに注目だ。(BCN・嵯峨野 芙美)


*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。