パーソル総合研究所と中央大学は10月23日、共同研究として取り組んだ「労働市場の未来推計2030」の成果を発表した。両者は、2030年には644万人の人手不足が生じると推計。最も深刻な産業はサービス業で、不足数は400万人だった。


 2番目に多いのは医療・福祉で187万人、次に卸売・小売で60万人と続く。職業別でみると、研究者や情報処理・通信技術者、医師、教員などの専門的・技術的職業従事者が212万人、事務従事者が167万人、運搬・清掃・包装など従事者が90万人不足すると推計している。
 
 

 「労働市場の未来推計2030」では、人手不足の対策として、働く女性・シニア・外国人を増やすこと、AIなどの技術革新による生産性向上などを挙げている。働く女性を増やす場合、2017年4月時点で273.5万人分ある未就学児童の保育の受け皿を、約116.2万人分追加し、約390万人まで拡大する必要があるという。

 今回の推計値は、実質賃金が時給換算で今よりも240円上がった場合の推計であり、賃金の上昇がこの水準に達しないと人手不足はさらに深刻化する恐れがあると警鐘を鳴らす。また、人手不足とはいえ、実際には市場が求めるスキルと労働者が持つスキルの間には乖離があり(スキルのミスマッチ)、労働者は、市場に求められるスキルを身につけるよう心がけ、国や企業も適切にそれを支援するべきと提言している。


※データ出典:パーソル総合研究所・中央大学「労働市場の未来推計2030」