新大学生に向けてPC各社が「勝ちパソコン」の提案

販売戦略

2018/03/07 17:30

 4月から始まる大学生の入学シーズンに合わせて、PCメーカー各社は3月1日から「大学生活 勝ちパソコン」のキャンペーンを展開している。レポート作成をスマートフォンで対応してしまうスマホ世代のPC離れを食い止め、社会人になってからも長く使うPCに早くから慣れてもらい、就活に「勝つ」大学生になることなどを訴求する。


WDLCが展開する「大学生活 勝ちパソコン」キャンペーン

 キャンペーンの運営主体はWDLC(Windows Digital Lifestyle Consortium)。NECパーソナルコンピュータ東芝クライアントソリューション、日本マイクロソフト富士通の4社が理事となり、114社の会員企業を取りまとめてWindowsの活用方法などを広く知らしめる活動を行っている。WDLCの事務局長を務める竹内洋平氏(日本マイクロソフト)は「PC需要が盛り上がる入学シーズンの春商戦に合わせて、大学生活でのWindowsの活用をしっかりと訴求していきたい」と意気込む。
 

WDLC事務局長の竹内洋平氏(日本マイクロソフト)

 キャンペーンでは、実際の大学生の先輩たちがWindows PCをどのような状況やシーンで活用しているかを、購入を検討する後輩に親身になって説明するスタイルで親近感を演出している。企業のアピール色を全面に出すのではなく、先輩が後輩の面倒をみるような内容にすることで説得力が増す。
 

実際の大学生がWindows PCを使うメリットを紹介する

 例えば、レポート作成にはWordやExcel、PowerPointが必須アプリとして使われていることや、5GBまで無料で使えるオンラインストレージ「OneDrive」を使った課題の共有や効率的な学習などを紹介。「困ったときに友達にすぐに相談できる」という安心感は、現役大学生の85.3%がWindows PCを使っているというアンケート結果を示しながら説明する。

 そして、「勝ちパソコン」のメッセージ性を色濃く反映しているのが「就職にも有利」という点だろう。企業の営業や経営企画、人事、マーケティングなど多くの部署でWindows PCが使われていることから、就活でも安心して使える点をアピールする。

 WDLC副事務局長の霜鳥智紗氏(日本マイクロソフト)は、「学生向けといっても6割が親に相談したり親が購入を決定する。就活でのアピールは親御さんにも響くコンテンツで、Windowsの環境に早くから慣れることは、就職してからも有利に働く」と、学生だけではなく親も視野に入れた訴求内容である点を強調。家電量販店のPC売り場の販売員も参考にしたいポイントだ。
 

WDLC副事務局長の霜鳥智紗氏(日本マイクロソフト)
 

3月30日まで「100万円チョイス選手権」を開催中

 「勝ちパソコン」のキャンペーンに合わせて、3月1日から30日まで新大学生応援企画「100万円チョイス選手権」を開催中。ホームページの応募画面からTwitterのアカウントでログインし、欲しいPC1台と14アイテムの欲しい賞品から、合計金額が100万円になるまで選ぶ。1331パターンの組み合わせのなかから、自分の選んだ組み合わせが1人しかいなかったら、選んだ100万円分の商品をすべてプレゼントするというもの。PC市場を盛り上げる上でも、家電量販店の売り場で顧客に一声かけてアピールしたい。