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<STORE STRATEGY・店舗のこだわり>MVNOがリアル店舗を展開する狙いは?

店舗

2016/09/23 13:00

 MVNO(仮想移動体通信事業者)サービスが拡大している。とはいえ、「格安スマホ」「格安SIM」といった言葉は浸透しているものの、実際にサービスを利用している人はリテラシーの高いユーザーが多くで、まだまだ一般ユーザーへの認知度や理解度は低いのが実状だ。

 7月13日に「U-mobile」と「スマモバ」という2大MVNOブランドがコラボレーションした新店舗「スマモバ×U-mobileストア六本木」がオープンした。この2社がタッグを組んだ理由にもユーザー層への認知度を高め、囲い込むという共通した目的がある。
 

スマモバ×U-mobileストア六本木店

 「U-mobile」を展開するU-NEXTのコミュニケーションネットワーク事業本部の山田敏雅部長は、「携帯電話市場は1億数千台の規模で、そのうちMVNOは600万台ほど。今後2~3年でさらに300万台ほど増えるだろう」と話す。

 そのうちの半数がリテラシーの高いユーザーで、ウェブで格安SIM・スマホを購入できるが、残りの半数のライトユーザーはどうか。

 「ライトユーザーは、通信品質やサポート面に不安を持っていたり、そもそもスマホに慣れていなかったりする。そんなユーザーの背中を押してあげられるのがリアル店舗だ」と山田部長は語る。

 「スマモバ×U-mobileストア六本木店」では、専任のアドバイザーを置き、最適な料金プランやサービス、端末とのセットを提案する。二つのブランドがコラボレーションすることで、選択肢の幅が広がり、顧客により最適なプランやサービスを提案できるという。

 MVNOの市場は、リテラシーの高いユーザー層の間ではある程度普及し、次はすそ野を拡大するステップに入った。競合でコラボレーションすることで選択肢が広がり、より間口を広げることができそうだ。(BCN・山下彰子)