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夏休みの自由研究にぴったり! 室内で野菜づくりができる水耕栽培器「Green Farm」

特集

2013/08/01 19:32

 家電量販店で意外な商品が売れている。室内でレタスなどの葉もの野菜が栽培ができるユーイングの水耕栽培器「Green Farm」(UH-A01E)だ。土を使わず、光源はLED照明、水が減ったときに足してやるだけで野菜が育つというデジタル制御の家庭菜園。実勢価格は2万4800円前後で園芸用品としては高価だが、ほとんど手入れをせずに野菜づくりが楽しめる。家のなかで野菜が成長する様子をつぶさに観察できるので、夏休みの自由研究の素材にもぴったりだ。

水耕栽培器「Green Farm」

自由研究の素材に最適な水耕栽培器「Green Farm」

場所を選ばずどこでも栽培



 「Green Farm」のサイズは、約幅544×奥行き262×高さ305mmで、重さは約5kg。水を入れると約9kgになる。運転には電力が必要なので、設置場所は電源が近くにあることと、約9kgの重量に耐えられることが条件になる。栽培に必要な要素はすべて本体にまとまっているので、スペースさえあればどこにでも置くことができる。

LED照明の光量は豊かで日光は不要

LED照明の光量は豊かで日光は不要。
野菜を育てるとき点灯時間は16時間が目安で、一日10~23時間で設定できる

 透明なアクリル素材で覆われていて、どの方向からでも野菜が育つ様子を観察できる。前面のアクリルが扉で、半密封構造だから虫などが入りにくい。本体に空気循環用のファン、プランター内に空気を送り込むエアチューブを備える。空気と水を動かすことで室温が安定し、水質の悪化を防ぐ。ファンを駆動するモータ、空気を送り込む小型プレッサーは、ともに非常に静かで、店頭では本体に耳をあてないと音がわかないほどだ。

誰でも簡単に設置できて世話も簡単



 「Green Farm」の販売に力を入れている家電量販店の一つ、エディオンでは、店頭にデモ商品を置いている。エディオンAKIBAの生活家電フロアのスタッフ、折原健太さんに、設置方法を教えてもらった。

エディオンAKIBAの販売スタッフ、折原さん

エディオンAKIBAの販売スタッフ、折原さん

 「置き場所を決めたら、まずプランターに水を張ります。続いて、液体肥料を注ぎ、切込みが入ったスポンジを必要なぶんだけ切り離して、水につけてください。次に、スポンジを取り出して、プランターの上に苗床パネルを設置します」。

下部のプランター

下部のプランター。苗床を設置するパネルを設置する前に、プランター内にエアストーンがセットされているか確認

水耕栽培用液体肥料と種子、スポンジが付属する

水耕栽培用液体肥料と種子、スポンジが付属する。
種子は「ジェンティリナグリーン(レタス)」がついてくる

 「苗床パネルを置いたら、パネル上面の苗床を設置する穴にスポンジを詰めます。そしていよいよ種まき。種はスポンジに置くようにしてまいてください。スポンジの奥に入れ過ぎてしまうと発芽しづらいので、注意が必要です」。

苗床パネルの突起のようなフタを外して種をまく

苗床パネルの突起のようなフタを外して種をまく。間隔を詰めすぎると成長したときに下の葉に光が届かなくなるので、スポンジは間隔を空けて置くようにする

 「種をまいたら電源を入れて、タイマーをセットして『発芽モード』に設定すれば、設置完了です。栽培はとても簡単。デモ用の栽培器は店頭に置いてから何もしていませんが、ご覧の通り大きく育っています」

タイマーをセットしてスイッチを入れれば、運転がスタート

タイマーをセットしてスイッチを入れれば、運転がスタート。「発芽モード」に設定しておくと、発芽する頃に自動で通常運転に切り替わる

 エディオンAKIBAにあったデモ用の「Green Farm」は、種をまいてから14日目と23日目のもの。世話は何もしていないそうだが、店内の環境が安定していることもあって、種をまいて23日目のレタスは立派に育っていた。本体にはスタートガイドが付属し、説明に沿って設定すれば、誰でも同じように順調に育てることができるそうだ。

設置から23日目の栽培器内ではレタス(ジェンティリナグリーン)が生い茂る

設置から23日目の栽培器内ではレタス(ジェンティリナグリーン)が生い茂る

栽培器の端には、釣りに使うウキのような水位フロートがある

栽培器の端には、釣りに使うウキのような水位フロートがある。赤いラインまで下がってしまう前に水を足す

 管理は簡単そうだが、気をつけるべきことを聞くと、「唯一、管理しなければならないのは水で、環境によっては減りが早いことがあります。栽培器内の水位フロートに注意して、水量が減ったら注ぎ足すだけで、毎日手入れをする必要はありませんよ」と教えてくれた。

夏休みの自由研究用の素材に最適



 3月の発売から好調な売行きが続いているという「Green Farm」。いったいどんな人が購入しているのだろうか。折原さんによると「お子さんと一緒に野菜を育てたいという方や、お孫さんにプレゼントする方が多いようです。種から芽が出て毎日少しずつ育つ様子は、生きた教材です。野菜の成長を観察して、栽培した野菜を食べることで、多くのことを学んでほしいと考えて購入されるようです」という。

エディオンでは多くの店舗が販売に力を入れている

エディオンでは多くの店舗が販売に力を入れている

 子どもでも簡単に野菜の栽培・管理ができる「Green Farm」。エディオンでは、さらに会員向けサイトで、「Green Farm」で野菜を育てる子どもたちの意欲をうながすキャンペーン「観察日記グランプリ」を実施している。応募資格は中学生以下で、サイトで「観察日記フォーマット」をダウンロードして、成長の様子をイラストや写真・文などで観察日記をつけ、A4~A3サイズの15ページ以内にまとめて応募する。応募者全員に一回分の種子をプレゼントするほか、優秀作品には図書カードを贈る。

「観察日記グランプリ」の締切りは9月6日

「観察日記グランプリ」の締切りは9月6日。
食べられる大きさに育つまで3週間~1か月程度かかるので、応募する人は注意したい

 エディオンのサイトにある「観察日記」のフォーマットを二つ用意して、一つを応募用に、もう一つを学校に提出用にして、しっかり観察日記をつければ、夏休みの宿題の定番「自由研究」にもなるだろう。もちろん、野菜の種を追加購入すれば、継続して野菜を育てることができる。エディオンでは、レタス系・ベビーリーフ系・バーブ系の3タイプ・20種類の専用種子を販売している。

 都市部の住宅でも簡単に楽しめる野菜づくりは、旅行などとは違うかたちの夏休みの貴重な体験になる。自由研究が終わったら、キッチンに置いてハーブを育てて、摘みたてを楽しむことだってできる。60cm水槽に満たない小さな家庭菜園が、子どもたちの心と食卓を豊かにする。