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PCを立ち上げなくてもすぐテレビ、地デジPCの不満を解消したソニー「VAIO L」シリーズ

特集

2011/05/02 16:30

 PCの基本機能に加え、テレビ視聴や録画機能が一台に収まる地デジPC。ワンルームなどの限られたスペースにはピッタリだ。しかし、あくまでもPCなので、テレビと同じように電源ボタンを押すだけで、すぐに番組が見られるわけではなく、テレビより使い勝手は劣る。この不満を解決する地デジPCはないのだろうか。

 地デジPCでテレビを見るためには、まずはOSを起動して、テレビ視聴ソフトを開かなければなければならい。急いでテレビを見たいときには、ほんのちょっとの時間でも不便に感じるものだ。そんな不満を解決したのが、ソニーのPC春モデル「VAIO L」シリーズだ。

「スグつくTV」搭載の「VPCL219FJ」「VPCL218FJ」

 「VAIO L」シリーズは、地上デジタル放送が視聴できるデスクトップPCの春モデル。「VPCL219FJ」「VPCL218FJ」に搭載している「TV」ボタンを押せば、PCの電源がオフの状態から5秒で地上デジタル放送が視聴できる。これは、「スグつくTV」という機能で、PCでテレビを見るときに、『いちいちOSを立ち上げるのは面倒』という不満を解決してくれる。「VAIO」の国内販売を担当するソニーマーケティングの伊原諭ITビジネス部門ITマーケティング部統括部長が、「イチ押し」と満を持して紹介する機能だ。

 テレビと同じように、すぐに番組が視聴できるようなったのは、テレビ視聴や録画などの操作をするソフト「Giga Pocket Digital」用の地上・BS・110度BSデジタルチューナー×2基に加え、「スグつくTV」用の地上デジタルチューナーを搭載したから。つまり、地デジについてはトリプルチューナーなのだ。

ソニーマーケティングの伊原諭ITビジネス部門ITマーケティング部統括部長

 番組の検索や録画などの操作には、テレビ視聴ソフト「Giga Pocket Digital」を起動する必要があるので、急いでいるときにはまず「スグつくTV」でテレビをつけ、番組を見ながらPCを起動して「Giga Pocket Digital」を開けばいい。

 また、最新のVAIOは、「スグつくTV」や、地デジPCに搭載する「Giga Pocket Digital」のほかに、L/J/F/C/E/Z/Sシリーズにはユーザーの好みを分析して関連する写真やビデオ、音楽、録画番組を次々と表示したり、関連するYouTubeの動画をリストアップしたりする「Media Gallery」を搭載。また、L/C/E/SシリーズにはOSを起動せずにインターネットを立ち上げることができる「Quick Web Access」、L/J/F/C/E/S/Y/Zシリーズにはシステムの状況やCPUやメモリなどの状態をチェックするなどのトラブル診断ができる「VAIO Care」を搭載している。

「Media Gallery」や「Quick Web Access」「VAIO Care」を搭載するSシリーズ。独自ソフトはハードウェアのスペックとあわせて見逃せない

 これらは、利便性の向上を目指してVAIOが力を入れてきたワンプッシュで操作する独自機能。伊原統括部長は「2011年春モデルで完成形になってきた」と自信ありげだ。

 メーカー各社は、CPUやマザーボード、メモリ、HDD、光学ドライブなどのスペック構成をベースに、きょう体サイズや堅牢性、バッテリ駆動時間などの技術、デザイン性、価格、サポート体制など、さまざまな要素で付加価値をつけて差異化を図っている。特に国内大手メーカーは、利便性を高めるために独自ソフトに力を入れている。独自ソフトは、ハードウェアのスペックとあわせて見逃せない機能になりつつある。(BCN・田沢理恵)