【こっそりミームを教えます・119】 推し活を始めてみると、独特な言葉が飛び交い戸惑うことも多い。少し考えればなんとなく意味が想像できるものから、中には全く想像がつかないものも。今回紹介するのは、推し活をする中で遭遇する確率が高い言葉である「リアコ」。どのような意味を持つ言葉かわかるだろうか。

ハマりすぎるとしんどい「リアコ」

　「リアコ」とは、推している対象に恋愛感情を抱いている状態を表わす言葉だ。応援しているだけでなく、異性として付き合いたい、結婚したいといった願望を抱いている状態といってもいい。

　推し活の対象はアイドルやアニメのキャラクターが多く、基本的には住んでいる世界が違う存在。それにも関わらず「リアルに恋をしている」人を略して「リアコ」と呼ぶ。

　「リア恋」「ガチ恋」も同様の意味を持つ。ジャニーズをはじめとしたアイドルやタレント、スポーツ選手やアニメキャラクターなどだけでなく、近年ではYouTuberもリアコの対象になっている。

　リアコは推しを恋愛対象として見ているため、自分が恋人になる姿を想像する。そのため推しの恋愛報道に落ち込んだり、同担（推しが同じ人）をライバル視したりといった姿が特徴だ。気持ちが高まると、推しのラブシーンも受けつけなくなる。中には推しに時間やお金をかけすぎたり、ファンサービスを自分への愛情表現と受け止めてしまう人も。

　また、ファンにリアコが多いアイドルやキャラクターは「リアコ製造機」と呼ばれる。「リアルに恋をしてしまうほど魅力的」といった意味合いを持つポジティブな表現だ。

　ちなみにリアコは芸能人やアニメのキャラクターなど「手が届かない相手に恋をしている状態」を指すため、身の回りの相手に対しては使用しない。基本的に女性ファンに対して使われるのも特徴的だ。これはリアコの「コ」と、女性の名前に多い「子」をかけているからと言われている。

　推しがいる人は、多かれ少なかれ「リアコ」の沼に陥るもの。しかりハマりすぎないように注意する必要はあるかもしれない。（フリーライター・井原亘）

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■Profile
井原亘

元PR会社社員の30代男性。現在は流行のモノや現象を追いかけるフリーライターとして活動中。ネットサーフィンとSNS巡回が大好きで、暇さえあればスマホをチェックしている