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目指せ夏のアゼルバイジャン大会、日本代表候補21名が決定、日本情報オリンピック開催

イベント

2019/02/13 18:12

 情報オリンピック日本委員会は2月10日、茨城県つくば市のつくば国際会議場で第18回日本情報オリンピック(JOI 2018/2019)の本選を開催した。小学生から高校生まで全国から89名が参加してプログラミングの腕を競った。4時間にわたる静かな戦いを経て見事金賞を受賞したのは、長野県・コードアカデミー高等学校2年生の田草川瑞生さん。銀賞は、宮崎県立宮崎西高等学校2年生の戸髙空さんが獲得した。その他、優秀賞に19名が選出された。金賞、銀賞、優秀賞を受賞した21名が、3月に開催される春期トレーニング合宿への参加資格を得た。この中から、国際情報オリンピック2019に出場する4名の日本代表選手が決まる。今年は、8月にアゼルバイジャンの首都バクーで開催される。

日本代表の座を目指し、89名が参加した第18回日本情報オリンピック

 優秀賞受賞者の中には、昨年日本で開催された国際情報オリンピックの日本代表選手、筑波大学附属駒場高等学校2年生の行方光一さんも入っており、2年連続の日本代表を目指す。また、昨年開催国特別枠で参加した兵庫県・灘高等学校1年生の平木康傑さん、東京都・開成高等学校1年生の米田寛峻さん、東京都・筑波大学附属駒場高等学校1年の米田優峻さんも、今回優秀賞を受賞。日本代表に一歩近付いた。春期トレーニング合宿の参加はかなわなかったが、女性では過去最年少参加者の、札幌市立あいの里西小学校6年生の藤居星さんが女性参加者の成績優秀者として表彰された。
 
パソコンもマウスもソフトもすべて大会委員会が用意したもののしか使用できない。
「使い慣れたキーボード」をつなげて使うことも許されていない

 情報オリンピックは、4時間の競技時間で5つの課題を解く。各100点で500点満点。プログラミング言語はCかC++を使う。最終的には提出したプログラムの優劣を競う戦いだが、中身は数学の問題をコンピューターで解くというスタイルに近く、数学のセンスも問われる。今回の第1問は、勇者ビ太郎と魔王が対峙する時のビ太郎の魔法の威力を計算するという課題「勇者ビ太郎」。平均点が97.4点と比較的平易な問題だった。しかし、第2問、第3問と徐々に難しくなり、第5問の、道路と各都市で生産されている特産品の情報をもとに、珍しい都市で生産されている特産品が何種類あるかを求める「珍しい都市」は平均点が1.3点と超難問だった。
 
腕時計すら持ち込みが認められないが、マスコットはOK。
リラックスして課題に取り組むため、マスコットを持ち込む選手が多かった

 競技では、コンピュータやディスプレイ、マウス、キーボード、さらにOSやその他のプログラムに至るまで、大会委員会が準備したものしか使用が許されない。課題を解決するプログラムを書き、ウェブブラウザからソースを提出する。課題ごとに50回までに提出が許されているが、使用できるメモリーやプログラムの実行時間に制限があり、課題ごとに異なるが今回はメモリー量が256MBから1024MB、1~2秒で実行できることが求められた。
 
「レッツ!プログラミング ~マインクラフトの世界でプログラミング体験~」
と題した小学生向け教室も同時開催

 一方同日、昨年つくば市で開かれた国際情報オリンピック、IOI2018JAPAN 組織委員会とつくば市の主催で、小学生とその親を対象にしてマイクロソフトのゲーム「マインクラフト」を教材とするプログラミング講座「レッツ!プログラミング ~マインクラフトの世界でプログラミング体験~」も併せてつくば国際会議場で開催された。2020年に小学生向けに始まるプログラミング教育をにらみ、プログラムの面白さを広く知ってもらおうというもの。午前1講座、午後2講座とそれぞれ20組を対象に開いた。講師の一人、佐野日本大学学園 佐野日本大学高等学校 佐野日本大学中等教育学校 ICT教育推進室の安藤昇室長は「マインクラフトは、実際の世界をパソコンの中で体験できる。自由につくったり壊したりする体験を通じてプログラミングの考え方が身につく、とても有効なツール」と話した。
 
マインクラフトを楽しみながら、親子でプログラミングを学んだ