多くのメダリストが誕生し盛り上がった平昌オリンピック。参加した全選手にその健闘をたたえ拍手を送りたい。実は今年、日本でもオリンピックが開催される。高校生以下の若者を対象とした世界的なプログラミングのオリンピックだ。30回目の節目を迎える今年、初めて日本で開催されることになった。普通の大人が一読しても、なかなか理解できないほど高度なプログラミング課題に世界中の中高生が挑む。正式名称は「第30回国際情報オリンピック日本大会(IOI2018 JAPAN)」。9月1日から茨城県つくば市で開催され、85の国と地域から320名の選手と540名の関係者が参加する予定だ。


昨年テヘランで開かれた「国際情報オリンピック イラン大会」の参加選手達。
日本チームが総合一位の快挙を成し遂げた

 競技は2日間。計10時間の競技時間中、6問の課題をプログラミングで解いていく。使用できる言語はC++, Pascal, または, Java。書き上げたプログラムを実行させ、出力した結果の正しさを競う。ただし、使用メモリの量や実行時間に制限があるため、単に正解するだけでなく「スジのいい」プログラムを書かなければ得点できない。国別に4名までの選手が参加でき、得点の上位者から一定の割合で金、銀、銅のメダルが授与される。
 

17年の国際情報オリンピック イラン大会では、出場した日本代表選手4人全員がメダルを獲得した。
左から髙谷悠太 選手(開成高校 3年)、川崎理玖 選手(筑波大学付属駒場高校 3年)、
河原井啓 選手(筑波大学付属駒場高校 3年)、坂部圭哉 選手(海陽中等教育学校 6年)。
(学年はいずれも17年大会開催当時)

 日本チームは今回で15回目の参加。歴史は比較的浅い。しかし近年メキメキ頭角を現し、国別順位では、15年に5位、16年に4位と着実にポジションを上げている。特に2017年のイラン大会では、初めて国別で1位を獲得するという快挙を成し遂げた。なかでも開成高校3年(当時)の髙谷悠太選手が全選手の中で日本チームで始めて総合1位に輝きリード、続く3選手もそれぞれ4位、5位、59位で金、銀のメダルを獲得し、国別の1位に結びついた。
 

茨城県つくば市で2月に開催された「第17回 日本情報オリンピック」。
この中の20名が入賞し日本代表候補に選ばれた

 イラン大会のゴールデンチームは全員卒業したため、今年の日本代表はフレッシュな選手で臨むことになる。すでに選抜競技会「第17回 日本情報オリンピック」は本選競技が2月11日に開催され、筑波大学附属駒場中学の3年生、米田優峻選手が金賞を受賞。さらに銀賞の3名を含めた計20名が入賞し日本代表の候補になった。入賞者は3月の春期トレーニング合宿に招待され、本番さながらのトレーニングを受け、その成績で最終的に4人の日本代表選手が決まる。

 近い将来、間違いなくグローバルなIT業界をリードするであろう人材が世界中から集まる国際情報オリンピック。誰がメダルを手にするのか、こちらのオリンピックも目が離せない。(BCN・道越一郎)