バッファロー、ドコモの3G回線が使えるモバイル無線LANルータ

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2010/05/26 14:50

 バッファローは、5月25日、NTTドコモのFOMA回線と無線LAN(Wi-Fi)を自動で切り替えるモバイル無線LANルータ「ポータブルWi-Fi DWR-PG」を、6月24日に発売すると発表した。価格はオープンで、実勢価格は3万7000円前後の見込み。製品は、エヌ・ティ・ティ・ブロードバンドプラットフォーム(NTTBP)と共同で開発した。

ポータブルWi-Fi DWR-PG

 「ポータブルWi-Fi DWR-PG」は、NTTドコモの3Gネットワーク「FOMA HIGHSPEED」と無線LANという二つの通信方式を採用。現在地で最適な方式を端末が自動で選択し、接続する。例えば、駅や空港、カフェなど、公衆無線LANスポットがある場所では、無線LANに切り替わる。3Gと無線LAN、どちらかを優先して接続するように設定することもできる。

 モバイルノートPCやスマートフォン、ニンテンドーDSやPSPなどのポータブルゲーム機、iPadなど、複数の無線LAN対応端末を接続でき、同時に最大6台までつなぐことができる。

5月28日発売のiPadと一緒に使うこともできる

 背面内部にmicroSDカードスロットを装備。あらかじめ設定したウェブ上のコンテンツをダウンロードする付属のアプリケーションを使えば、メモリカードに動画やニュースなどを保存しておき、ネットワーク環境がない場所でコンテンツが楽しめる。

 Picasaやflickr、フォト蔵などの写真管理・共有サイトに写真を自動でアップロードする機能も備える。例えば、旅行先で撮影した写真をメモリカードに入れておけば、アップロードしてくれる。

背面のフタを開けるとSIMカードとmicroSDカードスロットが現れる

 無線LAN対応端末と簡単に接続できる「AOSS」機能付き。電源はリチウムイオン充電器。付属のクレードルで充電する。クレードルは有線LANコネクタを備え、本体をクレードルに装着すれば、自宅や出張先のホテルなどで無線の親機として活用できる。

 無線LANはIEEE802.11a/b/gに準拠。3Gと無線LAN通信を切り替えて使用したときの連続使用時間は6時間。サイズは約幅95×高さ64.4×奥行き17.4mm、重さは約105g。カラーはブラック。

オフラインでメモリカードに保存したコンテンツを楽しめる

 3G通信を利用するには、NTTドコモとの通信契約が必要。料金は、NTTドコモの「定額データプラン スタンダード バリュー」に対応する。ドコモが5月18日に発表した料金割引キャンペーンが適用される。対応機器とのセット販売などは、発売日までに決定するという。

クレードル型の充電器は有線LANコネクタを備える

 バッファローの斉木邦明社長は、発表会冒頭の挨拶で「当社の社是である『デジタルライフ、もっと快適に』を実現する製品だと自負している。NTTドコモとの連携によって、製品のステージが一段上がった」と自信をみせた。

 また、NTTBPの小林忠男社長は、製品化までのプロセスを説明。約500人のモニターからの声を製品に反映したことを明らかにした。こうした経緯を踏まえ、「今後登場すると予想される新しいネットワーク規格にも随時対応していく」と展望を述べた。

NTTBPの小林忠男代表取締役社長(左)とバッファローの斉木邦明代表取締役社長