デジタルフォトフレームのバリエーションが豊富になり、最近では表示に工夫を凝らすものや通信機能を搭載するなど、ユニークなモデルも登場している。「BCNランキング」でトレンドをまとめた。

7型がおよそ8割、ミニ画面のガジェット風モデルも登場



 さっそく、売れ筋モデルを見ていこう。09年8月の各モデルの販売台数シェアをカラーバリエーションを合算して集計した。1位はソニーの「DPF-D72」で販売台数シェアは16.3%。800×480ドットの7型液晶を搭載し、本体の向きに合わせて写真の縦横を自動的に回転させる機能を備える。

(上)ソニーの「DPF-D72」、(左下)富士フイルムの「DP-70SH」、(右下)ソニーの「DPF-A72」

 2位は富士フイルムの「DP-70SH」でシェアは10.9%だった。視野角の広いASV方式のシャープ製7型液晶を採用。部屋が暗くなったら自動的に電源をオフにする「明るさセンサー」も備える。3位は、ソニーの「DPF-A72」で9.3%。1位の「DPF-D72」より解像度が低い、480×234ドットの7型液晶を搭載する。

デジタルフォトフレーム
シリーズ別 販売台数シェア トップ5
順位 メーカー シリーズ名 画面サイズ(型) 最大解像度 販売台数
シェア(%)
1 ソニー DPF-D72 7 800×480 16.3
2 富士フイルム DP-70SH 7 800×480 10.9
3 ソニー DPF-A72 7 480×234 9.3
4 グリーンハウス GHV-DF7C 7 480×234 5.2
5 恵安 KDPF07021A 7 480×234 5.1
※カラーバリエーションは合算して集計
BCNランキング」09年8月 月次<最大パネル>

 ここで、デジタルフォトフレーム選びのポイントをチェックしておきたい。まず確認したいのは、画面サイズ。現在7型が多く、机などに置いて使う据置型が主流だ。また、1.5型や3.5型という画面の小さいものもあり、こちらはガジェット感覚で持ち運べるモバイルタイプ。バッテリーや乾電池だけで再生できる。

 画面の大きさを決めるには、机の上に置くのか、壁に掛けるのかなど、実際にどこで使うかはあらかじめ具体的にイメージしておいたほうが選びやすい。さらに、小型のモバイルタイプを除いてほとんどがコンセントから電源を取る必要があるので、この点もお忘れなく。

電源にバッテリーや乾電池を使用するモバイルタイプ(左からグリーンハウスの「GHV-DF35TV」、海連の「PHOTTY」、恵安の「KDPDK24」)

 ちなみに画面サイズは、09年8月は7型が販売台数構成比75.7%と8割近くを占めた。次いで7型より少し大きめの8型が9.7%で、ほとんどが据置型だった。一方、画面の小さなモバイル型は1.5型が4.5%、3.5型が3.4%。


 次に解像度。WQVGA(480×234)とWVGA(800×480)が多いが、意外に粗く感じることも多い。実際に店頭で画質を見て、予算の範囲内でできるだけ高解像度のものを選んだほうがいいだろう。また、対応メディアについては、複数のメモリカードが使えるカードスロットを搭載するモデルがほとんどだが、念のため手持ちのカードが使えるかチェックしておこう。
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首位はソニーだが富士フイルムがシェア2桁台で2位に



 ここまで見てきた売れ筋の製品はオーソドックスなものばかりだが、最近はちょっと変わった製品も登場してきたので、いくつか紹介しよう。8月発売の富士フイルムの「FinePix REAL 3D V1」は、3D映像が映し出せるモデル。世界で初めて3Dに対応した同社のコンパクトデジタルカメラ「FinePix REAL 3D W1」専用のフォトフレームだ。現在、ディズニーをはじめ3D対応の映画が増えてきており、デジタル写真の分野でも3Dが注目されつつある。大手家電量販店で売り切れている店舗もあるほどの人気ぶりだ。

(左から)富士フイルムの「FinePix REAL 3D V1」と「FinePix REAL 3D W1」

 ソフトバンクモバイルが6月に発売したHuawei製「PhotoVision(フォトビジョン) SoftBank HW001」は、同社の携帯電話からメールで送った写真を表示できる通信機能が付いている。遠方に住む家族や親戚に本体を置いてもらえば、子どもやペットの姿などを一緒に楽しめる。最近は携帯電話のカメラが高画素数化しているので、こうした便利機能はうれしい。

(左から)ソフトバンクモバイルの「PhotoVision SoftBank HW001」、NTT東日本とNTT西日本の「SPF-86V」

 また、無線LANに対応するモデルもある。NTT東日本・NTT西日本が販売している日本サムスン製「SPF-86V」は、インターネットに接続してPCや携帯電話からメールで写真を転送して表示することができる。このモデルは、写真だけでなく文章も表示できるのが魅力。写真だけでは伝えきれないコメントも送りたい場合はオススメだ。

 メーカーの動向では、この半年間はソニーが販売台数シェアで首位をキープしている。ただ、ピーク時の6月は40.3%だったが8月には34.3%までシェアを下げた。


 要因は、富士フイルムが8月にシェア11.2%で2位まで浮上したため。富士フイルムはそれまで1桁台で推移していたが、8月には2桁台までシェアを伸ばした。冒頭で紹介したランキング2位の「DP-70SH」は、当初ブラックのみだったが、6月にホワイトモデルを追加、ともに売り上げを伸ばしたこともメーカーシェアを押し上げた。このほか、3位はグリーンハウスで10.8%、4位はトランセンドジャパンで9%、5位は恵安で7.9%だった。(BCN・井上真希子)


*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店からPOSデータを毎日収集・集計している実売データベースです。これは日本の店頭市場の約4割をカバーする規模で、パソコン本体からデジタル家電まで125品目を対象としています。