ECナビ、KDDIのMVNOとして携帯電話事業に新規参入、契約で最大5000円分のポイントも

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2009/07/02 17:34

 価格比較サイト「ECナビ」を運営するECナビは7月2日、KDDIから携帯電話インフラを借り受けるMVNO(仮想移動体通信事業者)として、携帯電話事業に新規参入、新たな携帯電話ブランド「EC ナビケータイ」の販売・サービスを8月3日に開始すると発表した。

ECナビの宇佐美進典・代表取締役CEOと長谷竜也・社長室 シニアマネージャー

 KDDIから携帯電話インフラを借り受けたインフォニックスのMVNOプラットフォーム「SELECT MOBILE」を活用したもので、KDDIの携帯電話ブランド「au」に準拠した料金プラン・各種割引サービスを提供する。

 運営面としては、ECナビがサービスマネージメント、ポイント発行、販売促進、コンテンツ企画・運営などを行い、インフォニックスがKDDIの携帯電話インフラを借り受けたMVNOとして、通信事業設計、運営・情報システム、申し込み対応・端末販売などを行う。

 「EC ナビケータイ」の利用者は、契約時および毎月の利用料金に応じて、10ポイント=1円相当の「ECナビポイント」が加算される。契約時には最大5万ポイント(現金で5000円程度)、月額利用料金3000円以上で利用料金の6%、2000円-2999円で利用料金の3%が還元される。貯まったポイントは、同社の子会社である「PeX」を通じて、「ANAマイル」などの航空マイレージ、「Edy」などの電子マネー、「Amazonギフト」などのギフト券、または現金などと交換することができる。

 さらに、契約者は「ECナビ」の「ゴールド会員」となり、同サイトのショッピング利用やアンケートに回答すると、10-15%のボーナスポイントを受け取ることができる。

 サービス開始当初の「EC ナビケータイ」は、「au」の夏モデルを含む人気機種を販売。ラインアップは、シャープ製端末「ECN-SH001」「ECN-SH002」、京セラ製の「ECN-K002」の3機種で、「ECナビ」の携帯版アプリケーションをプリインストール。背面には「EC ナビケータイ」のロゴが入る。今後、各シーズン毎に新機種を追加していく予定。なお、端末の価格は通常の「au」の販売価格と同じ。

左=ECN-SH002 右=「ECナビ」の携帯版アプリケーションと「EC ナビケータイ」のロゴ

 端末の販売は「ECナビ」上のみで行い、支払いはクレジットカード決済。また、8月3日-31日の期間で申し込んだユーザーに、契約月から2年間、月額利用料金が3000円以上の場合に付与するポイントを10%に増量する「EC ナビケータイ解禁!お申込みキャンペーン」を実施する。

 会見でECナビの宇佐美進典・代表取締役CEOは、「今、ユーザーは『お得』に敏感。ポイントを提供することで、『EC ナビケータイ』を普及させていきたい。2012年末までに契約台数10万台を目標とする」とコメント。さらに、「『ECナビ』の携帯版アプリケーションで、ニュースなどの更新性の高い情報を提供。また、ポイントで購入できる電子書籍や動画などの販売を行いたい」と、今後の展開について語った。

宇佐美進典・代表取締役CEO

 続いて藤田聡敏・インフォニックス 常務取締役は、「『SELECT MOBILE』は、サービスとケータイを融合したもの。既にユーザーを抱えているECナビのような企業が、ユーザーに対して携帯電話を使ったサービスを展開できる。一方ユーザーは、普段使っているサービスからケータイを選ぶことができる。今までの通信データカードのMVNOでは、付加価値をつけられない。携帯電話なら、ほぼ100%の人が持っているし、発展的な展開が可能だ」とアピールした。

左=藤田聡敏・インフォニックス 常務取締役 右=新居眞呉・KDDI コンシューマ商品統括本部 事業開発部長

 最後に、新居眞呉・KDDI コンシューマ商品統括本部 事業開発部長は、「今回の事業は通信事業者として初めての取り組み。我々にとって、ユーザーからみて魅力的なサービスを提供することが大切であり、携帯電話市場をより活性化することを目指して参加した。今後も、こういった企画に積極的に参加していきたい」と語った。