ヤフーなどインターネット事業者5社は4月23日、共同で子どもたちが安心してインターネットを利用できるための環境づくりのための活動を開始すると発表。そのなかで、現在検討されている「青少年インターネット規制法案」に対して反対意見を表明した。


 共同声明を発表したのは、ディー・エヌ・エー、ネットスター、マイクロソフト、ヤフー、楽天の5社。22日には共同で「青少年インターネット規制法案」についての意見書を谷垣禎一・自由民主党政務調査会長に提出した。

 法案の問題点として、「保護者の子ども教育の決定権を奪う恐れがある」「憲法で保障されている思想信条の自由や表現の自由に規制をかける」「法規制による産業競争力の低下」の3点を指摘。


 法案について、ヤフーの別所直哉・法務部長は「保護者の意見が全く反映されていない。政府が家の門限を決めるようなもの」と批判。さらに「民間企業が自主的な取り組みの中で、子どもたちが安心してインターネットを利用できる環境づくりをしていく。法規制は最後に来るべき」として、立法化に反対する意見を述べた。


 また、ゲストスピーカーとして招かれた全国高等学校PTA連合会の高橋正夫理事・会長は、「18歳以下すべてにフィルタリングをかけることは現実的ではない。高校生と小中学生ではインターネットに対する立場が違いすぎる」と懸念を表明。高校PTAとしては「小・中学校とで規制を分けて欲しい、フィルタの解除の仕組みも必要。情報の悪用は親子の問題でもあるので、国や政府が一方的に決めるべきではない。もう少しちゃんとしたかたちで保護者や教育機関と協議すべきだ」と、議論が不十分だと指摘した。


 活動について5社は、インターネットの安全な利用環境の確保を進めると同時に、リテラシー向上に関する教材も提供。保護者や学校関係者と協力しながら定期的な情報交換を通じて、保護者と子どもの間で起きている、ネットに関する「知識の逆転」解消にも取り組む。


 「青少年インターネット規制法案」とは、インターネットを利用して青少年により青少年有害情報が閲覧されることを防止することを目的としたもので、青少年健全育成推進委員会と総務大臣、経済産業省が中心に、今国会成立をめざして協議を進めている。