10月2日から6日まで千葉県の幕張メッセで開催しているアジア最大のIT・家電見本市「CEATEC JAPAN 2007」。編集部が注目ジャンルをピックアップしてレポートする特別企画の第2弾。今回は携帯電話の次世代技術を取り上げる。

 携帯電話関連では、最新モデルの展示が中心だが、なかにはまだ実用化していない次世代技術を搭載した参考出展品・技術を披露してある。実用化時期や価格などは未定なものの、未来の携帯電話の姿に触れられる絶好の機会。試作機・新技術に注目した。

 NTTドコモのブースで多くの人を集めていたのが、健康増進をテーマにした「ウェルネス携帯電話」試作機と、ディスプレイに電子ペーパーを使用した「キーパッドディスプレイケータイ」。



 「ウェルネス携帯」は、ドコモが三菱電機と共同開発。体脂肪計や高機能歩数計など、健康に関するさまざまな機能を盛り込んでいる、いわば「健康を増進する携帯電話」。体脂肪計では、あらかじめ身長や体重、年齢、性別を入力すれば、今の体脂肪率が分かる。本体を横にして持ち、ディスプレイ左右にあるセンサーに手のひらを当てて測定する仕組み。



 一方、歩数計は歩いた歩数を記録できる一般的な歩数計機能のほかに、計測した歩数が徒歩なのか走った場合なのかも分かる。三菱電機製のブルーレイディスク(BD)レコーダーとの連携機能も搭載。三菱電機のBDレコーダーをサーバとして使用し、測定した体脂肪率や歩数計の数値をテレビ画面で表示できる。複数人のデータを同時表示可能なので、家族でダイエットを競ったりといった楽しみ方が可能。



 「キーパッドディスプレイケータイ」は、操作キーに電子ペーパーを組み込み、ユーザーの趣味・嗜好で操作キーに表示する文字を変更することができる。専用ボタンを押して、電話をかける時は数字だけを表示したり、メールを打つときは文字だけを表示したりといった使い方が可能。入力に必要な情報だけを表示することで、使いやすくなる。

 電子ペーパーは薄さ1mm以下で、従来の携帯電話以上に薄型のモデルを開発することが可能になるという。液晶パネルではないため、光の反射が少なく屋外でも見やすいのもメリット。その反面、バックライトが光らないので暗い場所では見にくい。横に専用ライトを組み込み、操作ボタンを照らす方式でこの問題を解決しようと研究開発が進んでいる。クリアすれば実用化が見えてくるという。



 そのほかに、試作機まではいかないが、研究開発レベルの技術として「行動支援型レコメンドシステム」を展示していた。ユーザーの性別や年齢、趣味などを入力すれば、行動を予測して事前に情報をもらえる機能。登録済みのスケジュールにあわせ、ユーザーごとに最適な情報を送信してくれるという。

 たとえば、旅行の予定日を入力しておくと、1週間前に宿の予約を促す表示が出たり、3日前に旅行先周辺の観光情報を入手できたりといった具合。何日前にどの情報を表示するかは、早めに準備を済ませる人なのか、出発直前になって準備を始める人なのかユーザーの行動に基づき判断してくれる。



 KDDIは、「デジタル家電リモートアクセス」「ケータイ版ライフログ」を公開。「デジタル家電リモートアクセス」は、通信規格「DLNA」の仕組みを使って自宅のHDD-DVDレコーダーに録画した番組をネットワークを通じて転送、携帯電話で閲覧できる。

 「DLNA」とは、PCやデジタル家電などをネットワークで接続するための通信規格。家庭内ネットワークで映像や写真、音楽といったコンテンツを共有できる。一方、「ケータイ版ライフログ」は、日常の出来事を携帯電話で気軽に記録する発想。たとえば、買った商品のバーコードを読み込んで商品を特定し、サーバーに記録すれば「購入商品履歴表」を作成できる。位置情報を記録すれば、製品を購入した場所などもわかる。今後KDDIでは、11月に行う実証実験を行い、その結果次第で商用化を目指す計画だ。



 今回紹介したさまざまな試作機・技術は、実用化が見えていないものもあれば、製品化まであと一歩のモデルもある。BDレコーダーと連携する携帯電話試作機が展示されるなど、ホームネットワークをつくる1つのデジモノとして、携帯電話が十分に存在感を発揮するだろう。目先の新モデルの機能・技術も注目だが、2?3年先の携帯電話をつくる近未来技術も見逃せない。

「CEATEC JAPAN 2007」=http://www.ceatec.com/


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