価格と容量だけじゃない! 機能で選ぶUSBメモリ

特集

2007/09/20 18:20

 データの持ち運びに便利なUSBメモリ。店頭では数え切れないほどのモデルが並んでいるが、実際に買うときは容量と価格、デザインで選んでいる人が大半だろう。実は最新のUSBメモリは、セキュリティ対策をはじめ、さまざまな便利機能を備えている。

自分の用途に合う容量を見定めよう

 現在、市販のUSBメモリの容量は、下は32MBから上は10GB以上までと幅広い。1MB当たりの価格は下がりつつあるが、容量が大きくなれば、当然価格は高くなる。自分の用途に必要な容量を見定めることが大事だ。例えば、エクセルやワードのファイルくらいしか持ち運ばないなら、128MBあればまず大丈夫。しかし、デジカメで撮った写真や動画ファイルを持ち運ぶとなると、最低でも512MB以上は必要だ。1000万画素のデジカメで撮った写真(JPEG)は、大まかにいって50枚で約400MBくらいのデータサイズになる。写真や動画、音楽などのデータは、ファイルサイズが大型化の傾向にある。これから先も使い続けることを考えると、余裕をみて1GB以上は欲しいところだ。まだ変り種だが、バッファローの「SHD-U16G」はDVDの約4倍にあたる16GBと、外付けHDD代わりに利用できる大容量。こんなUSBメモリが増えてくるかもしれない。

 大容量モデルを選ぶなら、データ転送速度もチェックしよう。大容量のデータを読み書きするときは、転送速度が遅いと時間がかかって不便。1GB以上なら、高速転送のUSB2.0に対応するモデルを選んだほうがいい。

容量が決まったら最新の機能に注目

 USBメモリ選びの基本が「容量」にあるのは間違いないが、最新モデルはセキュリティ対策やPCの性能をアップする機能など、さまざまな便利機能を備えている。

セキュリティ機能で情報漏洩を防ぐ

 コンパクトで持ち運びに便利なUSBメモリだが、それだけに紛失する危険性が高い。機密情報や個人情報の漏洩につながる可能性があるので、特に仕事で利用するときは注意が必要だ。最新モデルの中には、指紋認証センサーやパスワードでデータの読み書きをロックする機能を備えたものがある。エレコムの「CR-FP3M512」は、指紋センサで本人認証しないとデータへアクセスができず、万が一紛失しても、保存したデータが漏洩する可能性が少ない。仕事で使う場合は、これらのセキュリティ機能を強化したモデルを選ぼう。

PC機能を向上するReadyBoot

 OSのWindows Vistaは、USBメモリなどの外部記憶装置をシステムの補助的なメモリとして活用する「ReadyBoot」(レディブート)機能を備える。アイ・オー・データ機器の「TB-BH1G」などReadyBoot対応のUSBメモリなら、この機能でPCの動作を速くすることができる。ただし、USBメモリの容量が少ないと効果はあまり期待できない。効果を実感するには、1GBは必要だ。

ソフトごと持ち歩けるU3規格

 データだけでなく、ソフトも持ち歩けるU3規格対応モデルにも注目しよう。U3規格はUSBメモリの標準規格の1つで、USBメモリにWebブラウザやメールソフトなどのU3対応ソフトを保存して、接続したPCで利用できるというもの。接続したPCに自動でソフトを登録し、クリックするだけで利用できる。ソフトの設定ごとUSBメモリに保存できるので、どのPCでも自分のPCと近い環境で作業できる。サンディスクの「Cruzer micro U3」などがある。