ライブドア、持株会社制に移行、平松社長「現時点で再上場は考えていない」

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2007/04/02 21:56

 ライブドア(旧ライブドア)は4月2日、都内で会見を開き、同日付けで社名を「ライブドアホールディングス」に変更し持株会社制に移行したと発表した。また、ライブドアホールディングスの100%子会社として、同日付けで新たに事業会社「ライブドア」を設立。旧ライブドアが行っていたインターネット事業を継承することも併せて発表した。持株会社と事業会社に機能を分け、経営の効率化を図る。

 ライブドア(旧ライブドア)は4月2日、都内で会見を開き、同日付けで社名を「ライブドアホールディングス」に変更し持株会社制に移行したと発表した。また、ライブドアホールディングスの100%子会社として、同日付けで新たに事業会社「ライブドア」を設立。旧ライブドアが行っていたインターネット事業を継承することも併せて発表した。持株会社と事業会社に機能を分け、経営の効率化を図る。

 持株会社ライブドアホールディングスの傘下には、事業会社のライブドアをはじめセシール、弥生など12社を、さらに事業会社ライブドアの傘下にはライブドアキャリアなど子会社3社を置く。ライブドアホールディングスの代表取締役社長には、旧ライブドアに引き続き平松庚三氏が就任。事業会社のライブドアの代表取締役社長には出澤剛氏が就いた。


 ライブドアホールディングスは、「グループ全体の戦略の立案」「金融資源、人的資源などのグループ資源の最適分配」「グループ経営執行の監督によるコーポレート・ガバナンスの強化」「グループ共通のインフラのR&D」の4つの役割に特化し、子会社の管理や訴訟対応を行うことで、グループ全体の価値を高める。

 一方、事業会社のライブドアはインターネットサービス事業を専門に行い、CGM(Consumer Generated Media=消費者自らがつくり出すメディア)領域の拡大を強化し、3つの新サービスを開始する。

 まず4月下旬に、次世代型ブログサービス「PRAC(プラック)」(仮称)の提供を開始する。「PRAC」とは、ユーザーインターフェイスを簡略化した初心者けのブログサービス。ユーザーが書き込んだ記事が自動的にカテゴリ分類されたり、類似のテーマを扱うブログ同士が自動的につながるなどで、SNSのようにコミュニティーが形成されるのが特徴。なお、既存の「livedoor ブログ」も中・上級者向けブログとして継続する。

 次に、同社が現在個人向けに展開しているブログやSNSなどのCGM機能を、法人向けソリューションとして提供。同社のホスティングサービスを利用する約4000社の顧客をターゲットに販売していく。さらに同社の「livedoor リーダー」を4月末にも英語化し、RSSリーダー(Rich Site Summary Reader=Webサイトの見出しなど要約情報を効率よく読み取るソフト)を活用して日本のコンテンツの「輸出」を開始する。同社はこれらの3つの新サービスにおけるメディア事業とネットワーク事業の相乗作用で、9月に単月黒字、08年9月期で売り上げ70億円、さらに、09年までに100億円の売り上げを目指す。

 会見でライブドアホールディングスの平松庚三社長は「会社(ライブドアグループ)が存在する限り、コーポレート・ガバナンス(企業統治)とコンプライアンス(法令順守)を引き続き強化していく。また、事業を再生し、グループ全体の価値を最大限にする」と意気込みを語った。また、会見後の質疑応答では「旧経営陣との連携は考えておらず、M&A(企業買収)の予定もない。再上場も現時点では考えていない」と方針を述べた。