ウィルコムは1月22日、高速PHS通信規格「W-OAM」に対応した通話用端末やデータ通信用端末を1月25日から順次発売すると発表した。同社が提供している定額制の通話・データ通信サービスと組み合わせることで、加入者の拡大を図り、06年11月末の加入者数432万人から「早期に500万人まで(加入者数を)持っていく」(土橋匡・執行役員副社長)狙い。

 ウィルコムは1月22日、高速PHS通信規格「W-OAM」に対応した通話用端末やデータ通信用端末を1月25日から順次発売すると発表した。同社が提供している定額制の通話・データ通信サービスと組み合わせることで、加入者の拡大を図り、06年11月末の加入者数432万人から「早期に500万人まで(加入者数を)持っていく」(土橋匡・執行役員副社長)狙い。


 通話用端末では、京セラ製の「WX320K」と日本無線製の「WX220J」「WX321J」を発売する。いずれも「W-OAM」に対応し、電波状況の悪い場所では電波の変調方式を切り替えることで途切れずに通話できるなど、安定した音声通話が可能。さらに、データ通信ではパケットの遅延を抑えた高速通信ができる。


 「WX320K」は折りたたみ型の端末で、204Kbps(キロビット/秒)のデータ通信が可能。インターネットブラウザには「Opera ver.7」を採用した。Javaに対応し、RSSリーダー機能も備える。本体のリアパネルをアルミ素材としてシャープなデザインに仕上げた。カラーはシルバー、レッド、ブラックの3色。

 「WX220J」は法人をターゲットにしたストレート端末。社内では内線・外線いずれも利用できる電話として、外出先ではPHS電話機として使える「構内PHS」に対応する。一方「WX321J」は130万画素のCMOSカメラを搭載したストレート端末で、ポインティングデバイス兼用の指紋センサーによるセキュリティ機能も装備した。

 データ通信用端末では、カード型の「AX530IN」(ネットインデックス製)を販売する。「W-OAM」の通信速度をさらに向上させた規格「W-OAM typeG」に対応。最大512Kbpsの速度で通信が可能。「typeG」では通信回線の光ファイバー化を進めることで将来的には800Kbpsまで通信速度を引き上げる計画。


 価格はすべてオープン。直販サイトのウィルコムストア価格は「WX320K」「WX220J」が1万6000円前後、「WX321J」で1万1000円前後になる見込み。「AX530IN」は未定。

 同時に、玩具メーカーやファッションブランドと組み、20-30代の女性をターゲットにした端末も2機種発売する。タカトミーと共同で開発した「nico.neco(ニコネコ)」はネコ好きの女性を対象にした子ネコをモチーフにしたストレート端末。本体に子ネコのキャラクターをあしらったほか、ネコのオリジナル壁紙や「ねこふんじゃった」など3曲の着メロを搭載した。


 ベネトンと開発した「ベネトンコラボレーションモデル」はカラーリングにこだわった端末で、孔雀の青色と、南米の花「フクシア(釣浮草)」のピンクの端末を販売する。2端末ともに「WOAM」には非対応。価格はオープンで、ウィルコムストアの価格は「WS005IN」が1万1000円前後、「WS005IN」は1万円前後になる見通し。


 そのほか、PHSモジュールW-SIM(ウィルコムシム)対応でPHS網を使って定額制で電話会議が行える松下電器産業製の会議用スピーカーホンも発表した。07年春に発売の予定で、価格は未定。

 料金プランでも新サービスを導入する。月額料金2900円でPHS同士での通話と携帯電話・パソコンとのメールの送受信が無料となる定額料金サービス「ウィルコム定額プラン」で、個人、法人ともに3回線以上の回線契約した場合には、1回線あたりの月額料金を2200円まで引き下げるサービスを3月1日から開始する。

 また、無料通話を最大6300円まで無期限で自動的に繰り越すサービスも3月から始める。また、1回あたり525円を支払えば、対応端末で設定を行っていなくてもウィルコム側から遠隔操作で端末をロックする「リモートロック代行サービス」も3月上旬から開始する。

 ウィルコムでは昨年導入されたナンバーポータビリティによって携帯電話の端末価格が下落した影響で、06年11月には純増数が5万から2万5000まで半減。12月には3万7000まで回復したものの、加入者数の伸びは厳しい状況にある。

 喜久川政樹社長は会見で「今回の端末は『W-ZERO3』のようなホームランを狙う端末ではなく、ヒットを積み重ねるような商品。1つの端末だけに頼るのではなく、(今回のような)いろいろな端末とサービスをセットでユーザーに提供することで、(純増数)を回復させる」と意気込みを語った。

 また、定額制の割引サービス導入による売り上げ減少については「数10万ユーザーを獲得しなければ(売り上げを)カバーできないというものではなく、数万ユーザーで済む」との見通しを示した。