シリーズでシェア3割を占め9週連続首位の定番写真加工ソフトとは?

特集

2007/01/11 01:00

 デジタルカメラで記念写真……今やすっかりあたりまえの光景だ。「フィルム」ではなく、誰もが写真を「データ」として持っている時代。以前なら暗室作業が必要だった写真の修正も、パソコン上で手軽にできるようになった。そこで活躍するのが画像処理ソフトだ。今、1番売れているのはアドビシステムズの「Photoshop Elements 5.0」。1月第1週の「BCNランキング」から、人気画像処理ソフトをチェックしてみた。

 デジタルカメラで記念写真……今やすっかりあたりまえの光景だ。「フィルム」ではなく、誰もが写真を「データ」として持っている時代。以前なら暗室作業が必要だった写真の修正も、パソコン上で手軽にできるようになった。そこで活躍するのが画像処理ソフトだ。今、1番売れているのはアドビシステムズの「Photoshop Elements 5.0」。そのほか、さまざまに写真を楽しむソフトが売れ筋ランキングを賑わせている。1月第1週の「BCNランキング」から、人気画像処理ソフトをチェックしてみた。

●発売直後から9週連続首位の「Photoshop Elements 5.0」

 写真をはじめとする画像データの補正・加工・管理機能をもつソフトやフォトムービー・Flashなどを作成できるソフト全般を、BCNランキングでは「画像処理ソフト」と分類している。なかでも中心的な存在は、写真画像を加工するソフトだ。

 07年1月第1週(07年1月1日-1月8日)の「BCNランキング」データで、1位を獲得したのはアドビシステムズの「Adobe Photoshop Elements(エレメンツ) 5.0 日本語版 for Win」。06年11月上旬の発売直後にトップシェアを獲得し、現在9週連続で首位を走り続けている。販売本数シェアは18.6%で依然として高く、その勢いは衰える気配がない。


 また、「Photoshop Elements 5.0 日本語版」は通常版のほか、乗り換え・アップグレード版、アカデミック版もラインアップしており、それらを合算すると市場の3割を占める。販売本数シェア10.5%で2位につけているのも、「Elements 5.0」の乗り換え・アップグレード版だ。

 「Photoshop Elements」は、同社のプロ向け画像編集ソフト「Photoshop」の一般ユーザー向け廉価版。本家の「Photoshop」に比べれば多少見劣りはするが、それでも編集機能や補正機能は充実している。そのためか、新バージョンが発売されれば、必ずといっていいほどトップシェアを獲得する定番の売れ筋ソフトになった。


 最新版の「Elements 5.0」は、補正機能を強化し、糸巻き型収差、たる型収差といったカメラレンズの特性により発生する写真のゆがみを補正する機能を新たに搭載した。補正したい箇所をドラッグするだけの簡単操作で補正ができるため、初心者でも簡単に使うことができる。こうした直感的な操作性も人気の秘密だろう。

 このほか、連続して撮影した写真をつないで、パラパラ漫画のような映像を作成する「フリップブック」機能を搭載。また同社が無料で提供しているオンラインサービス「Adobe Photoshop Showcase」を利用すれば、Flashベースのフォトギャラリーを作って、オンライン上に公開することもできる。これらの機能やサービスを利用することで、止まった状態だった写真を、動画のように見せることができ、写真の楽しみ方も広がる。

●静止画像を動かす? 「デジカメde!!ムービーシアター2」が3位に

 3位はエプソン販売の「デジカメde!!ムービーシアター2」で、販売本数シェアは8.6%。画像そのものを編集するものではなく、写真と音楽を組み合わせてフォトムービーを作成するためのソフト。写真と演出テンプレート、BGM用の音楽を選択する3ステップだけでフォトムービーが作れる簡単さが特徴だ。

 演出テンプレートとして、映画のような雰囲気のあるデザインや、可愛いデザインなど、46種類のテンプレートを収録。BGM用の音楽として、作曲家・尾形真一郎氏が作曲した10曲を含め、計43曲を収録した。またMP3データも利用できるので、好きなアーティストの曲や思い出の曲などを使って、雰囲気のあるフォトムービーを作ることができる。

 4位はエプソン販売の「デジカメde!!同時プリント9」で、販売本数シェアは4.4%。写真補正だけではなく、写真の管理、印刷、メールソフトと連携して写真を配布する機能も搭載したオールインワンタイプの画像処理ソフト。

 デジタルカメラやメモリカードをPCに接続するだけで、自動的に画像の取り込みを開始するため、初心者でも簡単に利用できる。またスキャナや各種メディアからの取り込みをサポートする「カンタン!!とりこみナビ」機能も搭載。取り込んだ写真は「フィルム」のような形をしたフォルダにまとめて保存することができる。「フィルム」は青・赤・緑・黄の4色から選択でき、またファイル名をつけることもできる。

 このほか、印刷機能として、フォトプリント、アルバム、ポストカード、名刺などの8種類のプリントコースがある。コースを選択し、表示されている手順に従って進めるだけで簡単に印刷ができるので、PCの初心者でも簡単に「おうちプリント」を楽しむことができる。

●もう一歩踏み込んだデジカメライフを楽しもう!

 デジカメで写真を撮ったはいいが、その後どうするのか? というのは、実は大きな問題。とりあえずプリントするならまだしも、せっかく撮影したのに「メモリカードに入れっぱなし」は勿体ない。フィルムカメラと違って気楽に写真を整理したり加工できるのがデジタル写真のメリット。画像処理ソフトを使えば、ちょっと撮影に失敗した写真をキレイに補正したり、写真にコメントを書き入れたり、可愛いフレームをつけたり、落書きをしたりして楽しめる。もちろん、きちんと整理するのもディスク容量さえ許せば自由自在だ。年末年始にたくさん撮った友達の表情や成人式の晴れ姿を収めたデータをうまく使って、楽しいデジカメライフにチャレンジしてみてはどうだろう。(WebBCNランキング編集部・山下彰子)


*「BCNランキング」は、全国のパソコン専門店や家電量販店など22社・2200を超える店舗からPOSデータを日次で収集・集計しているPOSデータベースです。これは日本の店頭市場の約4割をカバーする規模で、パソコン本体からデジタル家電まで115品目を対象としています。