ワコムなど3社、液晶タブレットを使った医療コミュニケーション支援ツール

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2006/07/12 12:15



 ワコム(山田正彦社長)とシンクプラス(川北潤社長)、ピーエスシー(PSC、相原輝夫社長)の3社は7月11日、共同で連携医療支援ソリューションを提供すると発表した。

 ソリューションは、ワコムの液晶ペンタブレットとシンクプラスのコミュニケーションツールを利用することで、専用端末なしに、セキュリティを確保しつつ、既存のシステムを活用できるのが特徴。

 医療機関や診療所と患者間で、液晶ペンタブレットに表示する内容やペンで入力した文字や画像情報を、インターネットを通じてリアルタイムに同期化し、同じ画面を閲覧するといった活用が可能になる。PSCが提供する画像ファイリングシステム「Claio(クライオ)」と連携させることで、検査・説明画像を表示させながらコミュニケーションを取ることも可能。意思の疎通だけではなく、症例検討や診断支援のサポートツールとしても利用できる。

 多くの医療機関で電子カルテの稼動が始まっているが、状況や効率性は千差万別で、さまざまな概念を持った電子カルテシステムが混在しているのが実情。地域医療情報ネットワークを構築するため、それぞれの診療所に専用端末を配備する例も見られ、医療機関同士、医療機関と患者をシームレスに連携するソリューションが求められていた。

 3社では、同ソリューションを共同で開発、大学病院、大規模病院、診療所などの医療機関と他の電子カルテ・医療システム開発企業を対象に販売していく。さらに今後は、医療分野におけるマーケット情報を共有し、共同で販売促進活動も行う。