情報処理推進機構(IPA、藤原武平太理事長)は4月5日、06年3月と06年第1四半期のコンピュータウイルス・不正アクセスの届出状況を発表した。

 情報処理推進機構(IPA、藤原武平太理事長)は4月5日、06年3月と06年第1四半期のコンピュータウイルス・不正アクセスの届出状況を発表した。

 これによると、06年3月のウイルス検出数は、2月と同じ約256万個だった。ウイルス届出件数は4270件で、2月の4324件から1.2%の微減となった。不正アクセス届出件数は38件で、うち被害にあった件数は10件だった。被害届出の内訳は、侵入6件、その他が4件となっている。

 一方、ウイルスなどに関する相談件数は1056件と激増した。3月20日に「Winny緊急相談窓口(Winny119番)」を開設したこともあり、Winnyに関連する相談は2月の3件から196件と、10倍以上増加した。「ワンクリック不正請求」に関する相談も多く寄せられたが、件数は2月の168件から131件へ減少した。

 06年第1四半期(1月?3月)については、コンピュータウイルス届出件数は合計1万3093件で、これまで同様、高水準で推移した。ウイルス検出数は、05年第4四半期(10月?12月)に大量のウイルスメールを送信した「W32/Sober」の亜種が活動を停止したため、合計で約925万個と以前の水準に戻った。不正アクセス届出件数は計114件で約60%の増加だったが、被害にあった件数の割合は約22%減少した。

 IPAでは、「官公庁や大企業で、ファイル交換ソフト『Winny』のネットワークを介して感染を拡大するウイルスが原因の情報漏えい事件が相次いでいるが、2年ほど前から中小企業のデータや個人ユーザーのプライベートな情報の流出事故は起きていた」と指摘する。

 「Winny」をはじめとするファイル交換ソフトは、不特定多数の人とデータを簡単に交換できる反面、操作を誤ると、外部に出したくないファイルまで簡単に公開できてしまう。また、ウイルスに感染すると、自分の意思に反してファイルが公開される危険性があり、3月には、感染するとパソコン内のほとんどのファイルをWinnyネットワーク上に公開してしまう新種のウイルス「Exponny」も発見されている。

 こうした状況を受け、IPAでは、「ファイル交換ネットワークで流通しているファイルは、ウイルスが潜んでいる可能性がある『出所不明で信用できないファイル』がほとんど。ファイル交換ネットワークからファイルをダウンロードして開くという行為自体が危険」と指摘し、「興味本位でWinnyを利用しないように」と呼びかけている。