パナソニックエレクトロニックデバイス(北代耿士社長)と同志社大学の「竹の高度利用研究センター」(藤井透センター長)は3月29日、業界初となる竹繊維100%の振動板を利用した高音質スピーカーを開発したと発表した。9月にはサンプル化、12月には量産化を目指す。

 竹をパルプ化し、さらに超微細化することで高い強度と剛性を実現。力学的特性に優れる竹繊維を使うことで、ばらつきが少ない高品位の振動板が供給できる。パナソニックの「振動板形成」や「音づくり」技術、繊維の絡み合いを大きくするための「叩解(こうかい)技術」、繊維の互いの結合力を最適化するための「ナノ・ハイブリッド技術」を活用することで、適度な内部損失をもち、振動板材料の音速も業界最高レベルの2380m/sを達成、広い周波数帯域でナチュラルな原音再生を実現した。

 高音質再生の振動板には硬くて強い素材が必要なため、従来、ハイテク繊維や北欧産針葉樹などの高級木材パルプが採用されてきた。しかし、ハイテク繊維では人の耳に心地よい音質の実現は難しく、高級木材パルプは数十年間かけて成長した木を使用するため、資源保護の観点からも、生育が早く持続的に再生産できる天然繊維が望まれていた。