帝人ファーマ(大八木成男社長)は、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療装置「オートセットC」を発売したと発表した。鼻マスクから気道に空気を送り込み無呼吸を防ぐCPAP治療を行う装置で、カードシステム搭載の自動圧調整型としては世界最小・最軽量となる。

 装置はResMed社(オーストラリア)から輸入し、帝人グループ販売会社などを通じて医療機関にレンタル販売する。健康保険が適用されるため、患者は1か月5000円弱の負担で医療機関から借りて治療することができる。

 従来の製品と比べ、大きさが約1/3(112mm×164mm×145mm)、重さは約1/2(1.3Kg)と小型・軽量。呼吸検出センサーで治療に必要な送気圧力を自動的に調整する。カードシステムも搭載し、機器の条件設定や使用状況をカードで管理することができる。

 睡眠中の無呼吸・低呼吸の発生状況などをカードに自動記録するため、受診する際にカードを持参するだけで症状や治療効果の確認ができるうえ、カードに医師が運転条件の変更をインプットすることもできる。そのため受診に際して装置を医療機関に持ち込む必要がない。

 小型・軽量であるため、旅行や出張時に持参することもできる。さらにオプションのDCコンバーターを使うと、自家用車やトラックなどのシガーライターからの電源でも作動。ドライバーが車内で仮眠する際にも利用でき、居眠り運転の防止にも役立つ。

 睡眠時無呼吸症候群とは、気道の閉塞などにより、眠っている間に繰り返し呼吸が止まる病気。激しいイビキや起床時の頭痛、日中の眠気などの症状がある。また、高血圧や高脂血症などの生活習慣病を招き、死亡率が高まるとの報告もある。日中の眠気のため、交通事故や労働災害、生産性の低下などにもつながる恐れがあるとされている。

 潜在患者数は国内で200万人と言われており、03年に新幹線運転士の居眠り運転問題でクローズアップされた。しかし、現在治療を受けている患者は7万人程度と少ない。患者の多くが40-50歳代の男性で、多忙な生活の中で治療の継続が難しいという問題があり、治療継続率の向上が課題とされている。

 同社では、睡眠時無呼吸症候群の診断装置と治療装置の市場を3年後に150億円と予想し、シェア50%超の獲得をめざす。