目前に迫ったトリノ五輪や6月のサッカードイツW杯など薄型テレビの需要が見込まれる大型イベントを前に、「液晶テレビ」や「プラズマテレビ」といった薄型テレビは去年秋から引き続き好調な売れ行きを示している。「BCNランキング」で、その現状を追った。

 目前に迫ったトリノ五輪や6月のサッカードイツW杯など薄型テレビの需要が見込まれる大型イベントを前に、「液晶テレビ」や「プラズマテレビ」といった薄型テレビは去年秋から引き続き好調な売れ行きを示している。「BCNランキング」で、その現状を追った。

●液晶、プラズマともに高い伸び率を示す

 06年1月のプラズマテレビの伸び率は、台数ベースで前年同月比で192.9%、液晶テレビは135%とそれぞれ高い伸び率を記録した。

 プラズマテレビは、05年10月以降伸びが鈍化したが、12月を底に年明けには急回復。液晶テレビも11月には一旦落ち込んだが、12月には回復し、プラズマほどではないものの、堅実な伸びを示している。薄型テレビにおけるプラズマと液晶の構成比率は大きな変化は見られず、液晶が9割前後を占める状況が続いており、その割合は1月は91.8%に達している。

表1 液晶テレビ/プラズマテレビの台数構成比と伸び率


●じわじわと進む液晶テレビの大型化

 一方、中型を軸とした「37V型以下」、大型の「38V型以上」という画面サイズ別でそれぞれの構成比を見ると、液晶テレビは37V型以下が9割以上を占めるのに対し、プラズマはほぼ半々の割合。特定のサイズに集中する液晶とは対照的に、中型・大型でバランスよく売れていることと、大型ではプラズマの勢力が強いことがうかがえる。(図表2、3)

図表2 液晶テレビの構成比


図表3 プラズマテレビの構成比


 しかし、大型サイズの液晶テレビが本格的に市場に投入し始めていることを背景に、38V型サイズ以上の液晶テレビの構成比も05年10月の3.6%から年末の需要期には11月は6.2%、12月には7.3%まで上昇。06年1月には5.9%と下がったものの、大型サイズで液晶が少しずつではあるが勢力を増す兆候が現れている。

●液晶テレビ「38V型以上」ではソニーが11月以降トップを保持


 メーカー別のシェアで見てみると、全体では液晶テレビはシャープ、プラズマテレビは松下電器産業となっている。しかし、「37V型以下」「38V型以上」の画面サイズ別で見ると様相はやや異なる。(図表4、5)

図表4 液晶テレビ「37V型以下」台数シェア


図表5 液晶テレビ「38V型以上」台数シェア


 液晶テレビではソニーの躍進が注目される。「37V型以下」では05年11月に松下を抜き18.1%でシェア2位を確保した。その後もシェアを伸ばし、06年1月ではシェア23.3%までになっている。また、「38V型以上」でも11月にシャープを追い抜き54.9%と市場の半数を超えるシェアでトップに踊り出た。12月以降も50%台をキープし、3か月連続でトップメーカーに君臨している。

●プラズマは「37V型以下」「38V型以上」ともに松下が独占状態

 プラズマテレビでは「37V型以下」「38V型以上」ともに松下が圧倒的なシェアを獲得している。特に「37V型以下」では06年1月ではシェアの7割を握りほぼ寡占状態にある。「38V型以上」でも11月に記録した6割から下げたものの依然として50%台を維持し、1月でも54%と2位のパイオニアのほぼ倍のシェアとなっている。(図表:6、7)

図表6 プラズマテレビ「37V型以下」台数シェア


図表7 プラズマテレビ「38V型以上」台数シェア


 今後は、大型サイズの製品が揃い始めた液晶テレビが、プラズマテレビの牙城である「38V型以上」の市場にどれだけ食い込んでいくかが注目される。メーカーでは、液晶で中型サイズの製品のラインアップを拡充し始めたソニーが大型サイズでトップのシャープとどう戦うのか、また、プラズマではハイビジョンレコーダーを内蔵したモデルを発売している日立や、価格下落で経営の建て直しを図るパイオニアが奮起してトップの松下にどこまで迫るのかがポイントとなりそうだ。


*「BCNランキング」は、全国のパソコン専門店や家電量販店など18社・2200を超える店舗からPOSデータを日次で収集・集計しているPOSデータベースです。これは日本の店頭市場の約4割をカバーする規模で、パソコン本体からデジタル家電まで115品目を対象としています。