日立製作所(庄山悦彦社長)は、細菌捕集から細菌遺伝子検出までを自動的に行う持ち運びできる細菌検知システム装置を開発した。捕集を行う「捕集機」と、遺伝子の分析を行う「分析機」で構成され、捕集機を日立が開発し、分析機は、タカラバイオ(加藤郁之進社長)と共同で開発した。

 小型で持ち運べる利点を生かし、高齢者介護施設などで集団感染の恐れのあるノロウィルスの検査や、食品会社での病原性大腸菌などの検査、空港/港湾などにおけるセキュリティ検査など、幅広い用途への応用を見込んでおり、今後3年間で合計100億円の売上を目指す。

 同装置は、従来、熟練者が行っていた10工程にわたる細菌捕集、15工程にわたる細菌遺伝子の検出を、システム的に実現。その場で自動的に細菌の遺伝子検出を行うことができる。所要時間は40?120分程度。さらに、両機を並べても幅50cm、奥行き45cm以内に納まる小型化を実現し、持ち運びを可能にした。

 高濃度細菌捕集機は、細菌の捕集から溶解までの工程に必要な捕集部/試薬タンク/反応部などの要素を1つのチップ内に集約。空気中の細菌を吸気方式によって捕集チップの捕集部に衝突させることで、細菌を効率良く濃縮してチップに捕集する。

 小型自動分析機は、遺伝子抽出から検出までの工程で必要な試薬タンク/遺伝子抽出カラム/反応セル/廃液タンクなどの種々の要素を、もう1つのチップに集約。チップを装填して、細菌の溶解や遺伝子の取り出し、自動検出を行う。