昭和ゴム(本社・千葉県、山口紀夫社長)とニッコー(本社・石川県、坂井明紀社長)、石川県工業試験場(有田良児場長)は共同で、さまざまな電波障害に対応する電波吸収ゴムシート「アブソラバー(absorubber)」を開発した。発売は10月1日。




 RFIDタグ(ICタグ)、無線LAN、ITS(高度情報交通システム)関連、レーダーの障害防止対策などで使用できる電波吸収ゴムシート。業界で初めて、磁性材料である「砂状磁鉄鉱」および「顆粒フェライト」を高充填した製品。各種用途・目的に合わせ、充填量や厚さを最適化して周波数600MHzから12GHzまでの電波吸収ゴムシートを提供することができる。

 具体的には、電波吸収材料として周波数ごとに最適な磁性材料を選択。例えば、周波数600MHz-2GHzでは「顆粒フェライト」、2GHz以上では「砂状磁鉄鉱」を用いて充填量や厚さを最適化して用途・目的に合わせる。使用環境により難燃性を付与したり、ゴムの種類を変えることもできる。

 また、高充填化・厚さ精度を出す技術で、厚さ0.5-10mmというシートの薄型化を実現。例えば、ICタグ金属読み取り障害では0.5-1mm、無線LAN2.4GHzでは5mm、同5.2GHzでは3mmで最適化できる。さらに、加工性も備えており、必要な形状・大きさにカッターナイフなどで容易に加工できる。価格は、それぞれ1平方メートルあたり2万円から5万円。

 電波を利用した通信情報技術・機器が普及するなか、RFIDタグの読み取り障害、無線LANの通信遅延など電波環境の悪化によるトラブルが起こっている。しかし、従来の電波障害対策では、使用されている個々の電波の周波数範囲が数百MHzから15GHzと広いため、単一のものですべてに対応することは困難だった。一方、新製品では、最適な磁性材料を選択し高充填化と厚さ精度を出す技術で、広範囲にわたるさまざまな電波に対応できる。